休むに似ている

「バカの考え」だけに(笑)。

時津風英雄伝説

2007å¹´10月07æ—¥ | ãƒã‚¿
銀河英雄伝説2巻。ヤンとユリアンの会話より。

「弟子が部屋から逃げ出す、これはよろしい。だが逃げるのを待つ必要はないということだ。弟子が逃げようとする、その準備を想定して制裁を加える。 〔後略〕」

熱心に、親方見習いはうなずいた。

「別の方法もある。弟子たちはまとまって行動する。弟子のA、Bを各人制裁しておいて、他の弟子たちと相対する。このとき、過剰な制裁を用いて弟子に制裁への恐怖を植え付けるか、弟子たちを階級分けして制裁させることができれば、効果は増大する。 〔後略〕」

親方見習いは感嘆したが、いっぽうで自分が情けなくもあった。親方の智謀は泉のごとく湧いてくる。それにひきかえ、自分は、親方が見習いであったときの足元にも及ばないだろう。

「だが、まあ、今回はどちらも使いたくない。もともと同じ相撲取りだ。殴って従わせたところで遺恨が残るだけだからね」
「ほんとにそうですね」
「だが、まあ、今回はどちらも使いたくない。もともと同じ相撲取りだ。殴って従わせたところで遺恨が残るだけだからね」
「力士本人は楽でしょうけど、親方は苦労ですね」
「お、わかってきたな」

親方は笑ったが、その笑いは長くは続かなかった。

「ところが、世の中の半分以上は、弟子を多く殴る親方ほど苦労をしていると考えるのさ」