新型フォレスター誕生! 雪の御嶽でフルテスト!!
2007年 12月 31日
いよいよ3代目フォレスターの登場だ。
実は一足先に先月ハンドルを握る機会があり、
少し走らせただけで、一気に向上したシャシーのよさを感じた。
それで、書きたくて書きたくてウズウズしながら一ヶ月間を過ごしたが、
やっと解禁になったと思ったら、初売りの準備に忙殺され、
なかなかブログを更新出来なかった。
やっと今日まとまった時間が取れたので、
いっそのことスノードライブで、進化を試そうと、
最も手軽にいける冬山に足を向けた。
ひっそりと雪の中で、いつもの大きな樹は待っていてくれた。
この地域の人々の努力によって残されている、コナラの巨木。
この前、会いに行った時は足もとにドングリをたくさん落としていた。
持ち帰って机の上に置いてある。
あの樹の子供達だ。
三代目に当たる今回も二代目と同じ様に、基本的には正常進化のフルモデルチェンジだが、
一つだけこれまでと大きく異なるのは、ボディサイズが大幅に拡大されたと言う事だ。
しかしながら、トライベッカを見慣れているため、正直なところ、
初対面で、新型車と気付かないほど、あまりパットしたインパクトを感じなかった。
けれども、一ヶ月たって、こうして自分の元に運ばれてきたパールホワイトのボディを見ると、
印象は一変した。なかなかいいと思う。
初代フォレスターのプロトタイプ、「ストリーガ」を思い出した。
「ストリーガ」と言う名前は、色々あって、お蔵入りになったが、
ピシッと張りのある美しいプレスラインを持ち、高品質で伸び伸びとしたスタイルが特徴だった。
10年以上たって、更に高品質に蘇ったようだ。
どうしてそう思うかと言うと、ストリーガは初代レガシィをベースに造られていて、
インプレッサベースに変更されて誕生したフォレスターとは少し趣が違っていたからだ。
後年、アウトバックと言う、レガシィベースのSUVが誕生したので、
フォレスターの位置付けは非常に良く、コンパクトで速いSUVとして一生を風靡したが、
室内空間について、特に後席の居住性にもう少しゆとりが欲しいと思うことは確かにあった。
今度のフォレスターは大きく伸ばされたホイールベースにより存在感がグッと増した。
レガシィを超える居住空間を手に入れた、と言っても過言ではないだろう。
自分自身が、初代レガシィに惚れ抜いているからかもしれないが、
今度のフォレスターは、初代レガシィのレオーネ寄りのフルモデルチェンジだと考えると、
何となくシックリ来る。
標準の顔も凛々しくていいけれど、
フォレスターらしいのは、こちらのような気がしたので、
もう一つの顔をチョイスした。
グローバルスタンダードというスタンスでクルマ作りをしているスバルにとって、
輸出の多い車両は、当然外国で好まれる顔に仕様をあわせていくことになるが、
いつも、もう一つの提案を、その気になれば買う事ができるように設定してあるので、
今回は最初から思い切って取り付けてみた。
車両本体価格の設定が驚くほど御値打ちなので、
オプションをつけることにためらいは無い。このクルマは基本価格が200万円を切っているのだ。
新世代のサスペンションは、たった10メートル走っただけで進化が解った。
段差を乗り越えたときのショックが激減したからだ。
タップリあるホイールストロークと、215(ターボは225)ミリに増えた最低地上高により、
ラフロードの走破性も、更に向上しているに違いない。
高速走行性能が優れているのは、もう当たり前の話で、
やはりこのクルマも、高いところから見る風景も快適だし、
高速道路で「塊感」のある走りを体験できたので、世界一級品の仕上がり出ることは間違いないだろう。
だから悪路での能力がどれくらい高まったのかと言うことのほうが、興味がある。
見通しの良い、対向車も来ないこのコーナーで、どんな走りをするのか試す事にした。
ちょうど雪かきをしていた、おじさんに協力をお願いして、
高速連写モードで車の動きを撮影してもらう。
このとき、実はかなりヒヤッとした。
標準装備のタイヤは、雪ぐらいは大丈夫とはいえ、
スタッドレスほどの性能は無いので、
グリップの限界が低い。
今回のフルモデルチェンジで、特筆すべき事がもう一つある。全車VDCが標準装備になったと言う事だ。
これは地味だが、安全性を最重視した最も価値ある改良点だ。
これまでは、VTDとセットで用意されていたから、当然価格が高かった。
今回はMP-Tと組み合わせ、高度に統合制御する事を可能にしたため、
すべての車種に標準装備されることになった。
半年前のインプレッサでは不可能だった事が、半年で可能になった。
自動車の進化は既存技術の蓄積によるところが大きい。
だから、200万円を切るために、4ATを高度な技術で磨き、
画期的な富士重工独自のMP-T(マルチプレートトランスファー)を、磨きに磨いて、
VDCを組み合わせた。非常にまじめで価値あることだと絶賛したい。
下のクルマの動きを見て欲しい。
雪に対してはプアーなタイヤのため、フロントタイヤのグリップが抜け、
スリップアングルが非常に大きくなった状態だ。
通常ならこのままコースアウトして、側溝に落ちる。実は少し覚悟した。
ところが、最後の最後でABSを巧妙に効かせながら車を安定させ停止させた。
昔、チームスバルの加藤順一郎さんから聞いた言葉が忘れられないが、
滑った時は、駄目だと思わず、向かっていくほうを睨み付け、「とまれー」と叫べ。
そうすると、止まれるのだそうだ。
バイブルにしているが、今回は・・・
駄目かと思って叫ばなかったが、VDCが救ってくれた。
車から降りて、どんなふうに止まったのか確認してみる。
わずか十数センチ。レッカーを呼ぶか呼ばないかの大きな差になった。
但し、「フェイントをかけて車の向きを変えよう」などと考えてはいけない。
クルマは、そんな事をするとは思わないので、安定させようとする。
だから重心移動とアクセルワークで向きを変えたりすることは出来ない。
これは雪道を楽しんで走ろうとする、ごく限られた遊びの部分の話だが、
その時、VDCは邪魔になる。
雪道脱出性も低くなるらしい。
それでスイッチが付いていて、作動を切ることができるようになっている。
試しに、VDCをオンにして旋回したあと
オフにして振り回してみる。
ターンしている時の雪の飛び散り方が
この写真と
この写真で
かなり違うのがお解かりいただけるだろう。
誤解を招くといけないが、安全に走れるのはONの状態だ。
絶対に普段の走行では、切らないでほしい。
ヨーロッパで切れるようにするよう義務付けられているので、
スイッチがあるのだそうだ。
商品企画の人に、なぜ切らないようにしないか聞いたら、
そう答えられた。
ところで現在主流になった、
発熱量の少ないディスチャージ式ヘッドライトには、雪が付着しやすいという悩みがある。
これをカバーするのが「ポップアップ式ヘッドライトウオッシャー」という新兵器だ!
これがHID装着車に標準装備されたことにより、更にスノードライブに強いクルマになった。
気の効いた、スバル車ならではの安全装備と言えるだろう。
さあ、いよいよ明日から初売りだ。
恒例の西暦カーも準備万端、整った。
7月から取り組んでいた、土地の浄化作業もひと段落。
新しく増えた土地の中に、無数のゴミが埋められている事がわかり、
ユンボを購入して、社員全員で徹底的に除去作業に取り組む事、約半年。
熱意が実り、たくさんの人たちから戴いたアドバイスを参考に、
土を掘り不純物を除去し、
廃屋の内部を掃除して、
整地して、のり面を保護。
ここには、開田の大きな樹の周辺を参考に、
日本植生さんの協力を戴き「植生シート」を貼り付けた。
そして、暮れも迫った12月28日に、
遂に最後の整地作業が完了し、
ニードフルマットを敷き詰めた。
土木建設現場で荒れた土地を保護するためのマットだ。
冬の間、絆創膏を張ってあげるようなつもりで、
かなり値が貼るが、思い切って全面を保護した。
いよいよ、新しい展示場としてデビュー。
ここには、絶対アスファルトも、コンクリートも敷かないと心に決めている。
もちろん、隣の社員駐車場のように「グリ」と言われる砕石を入れるつもりも無い。
なるべくこの土地周辺にあるものを活用し、
緑化しながら、大切に育てていきたい。
良いアイディアが有ったら是非教えていただければ幸いだ。
2008年飛躍の年に向かって、元気良く羽ばたきたい。
実は一足先に先月ハンドルを握る機会があり、
少し走らせただけで、一気に向上したシャシーのよさを感じた。
それで、書きたくて書きたくてウズウズしながら一ヶ月間を過ごしたが、
やっと解禁になったと思ったら、初売りの準備に忙殺され、
なかなかブログを更新出来なかった。
やっと今日まとまった時間が取れたので、
いっそのことスノードライブで、進化を試そうと、
最も手軽にいける冬山に足を向けた。
ひっそりと雪の中で、いつもの大きな樹は待っていてくれた。
この地域の人々の努力によって残されている、コナラの巨木。
この前、会いに行った時は足もとにドングリをたくさん落としていた。
持ち帰って机の上に置いてある。
あの樹の子供達だ。
三代目に当たる今回も二代目と同じ様に、基本的には正常進化のフルモデルチェンジだが、
一つだけこれまでと大きく異なるのは、ボディサイズが大幅に拡大されたと言う事だ。
しかしながら、トライベッカを見慣れているため、正直なところ、
初対面で、新型車と気付かないほど、あまりパットしたインパクトを感じなかった。
けれども、一ヶ月たって、こうして自分の元に運ばれてきたパールホワイトのボディを見ると、
印象は一変した。なかなかいいと思う。
初代フォレスターのプロトタイプ、「ストリーガ」を思い出した。
「ストリーガ」と言う名前は、色々あって、お蔵入りになったが、
ピシッと張りのある美しいプレスラインを持ち、高品質で伸び伸びとしたスタイルが特徴だった。
10年以上たって、更に高品質に蘇ったようだ。
どうしてそう思うかと言うと、ストリーガは初代レガシィをベースに造られていて、
インプレッサベースに変更されて誕生したフォレスターとは少し趣が違っていたからだ。
後年、アウトバックと言う、レガシィベースのSUVが誕生したので、
フォレスターの位置付けは非常に良く、コンパクトで速いSUVとして一生を風靡したが、
室内空間について、特に後席の居住性にもう少しゆとりが欲しいと思うことは確かにあった。
今度のフォレスターは大きく伸ばされたホイールベースにより存在感がグッと増した。
レガシィを超える居住空間を手に入れた、と言っても過言ではないだろう。
自分自身が、初代レガシィに惚れ抜いているからかもしれないが、
今度のフォレスターは、初代レガシィのレオーネ寄りのフルモデルチェンジだと考えると、
何となくシックリ来る。
標準の顔も凛々しくていいけれど、
フォレスターらしいのは、こちらのような気がしたので、
もう一つの顔をチョイスした。
グローバルスタンダードというスタンスでクルマ作りをしているスバルにとって、
輸出の多い車両は、当然外国で好まれる顔に仕様をあわせていくことになるが、
いつも、もう一つの提案を、その気になれば買う事ができるように設定してあるので、
今回は最初から思い切って取り付けてみた。
車両本体価格の設定が驚くほど御値打ちなので、
オプションをつけることにためらいは無い。このクルマは基本価格が200万円を切っているのだ。
新世代のサスペンションは、たった10メートル走っただけで進化が解った。
段差を乗り越えたときのショックが激減したからだ。
タップリあるホイールストロークと、215(ターボは225)ミリに増えた最低地上高により、
ラフロードの走破性も、更に向上しているに違いない。
高速走行性能が優れているのは、もう当たり前の話で、
やはりこのクルマも、高いところから見る風景も快適だし、
高速道路で「塊感」のある走りを体験できたので、世界一級品の仕上がり出ることは間違いないだろう。
だから悪路での能力がどれくらい高まったのかと言うことのほうが、興味がある。
見通しの良い、対向車も来ないこのコーナーで、どんな走りをするのか試す事にした。
ちょうど雪かきをしていた、おじさんに協力をお願いして、
高速連写モードで車の動きを撮影してもらう。
このとき、実はかなりヒヤッとした。
標準装備のタイヤは、雪ぐらいは大丈夫とはいえ、
スタッドレスほどの性能は無いので、
グリップの限界が低い。
今回のフルモデルチェンジで、特筆すべき事がもう一つある。全車VDCが標準装備になったと言う事だ。
これは地味だが、安全性を最重視した最も価値ある改良点だ。
これまでは、VTDとセットで用意されていたから、当然価格が高かった。
今回はMP-Tと組み合わせ、高度に統合制御する事を可能にしたため、
すべての車種に標準装備されることになった。
半年前のインプレッサでは不可能だった事が、半年で可能になった。
自動車の進化は既存技術の蓄積によるところが大きい。
だから、200万円を切るために、4ATを高度な技術で磨き、
画期的な富士重工独自のMP-T(マルチプレートトランスファー)を、磨きに磨いて、
VDCを組み合わせた。非常にまじめで価値あることだと絶賛したい。
下のクルマの動きを見て欲しい。
雪に対してはプアーなタイヤのため、フロントタイヤのグリップが抜け、
スリップアングルが非常に大きくなった状態だ。
通常ならこのままコースアウトして、側溝に落ちる。実は少し覚悟した。
ところが、最後の最後でABSを巧妙に効かせながら車を安定させ停止させた。
昔、チームスバルの加藤順一郎さんから聞いた言葉が忘れられないが、
滑った時は、駄目だと思わず、向かっていくほうを睨み付け、「とまれー」と叫べ。
そうすると、止まれるのだそうだ。
バイブルにしているが、今回は・・・
駄目かと思って叫ばなかったが、VDCが救ってくれた。
車から降りて、どんなふうに止まったのか確認してみる。
わずか十数センチ。レッカーを呼ぶか呼ばないかの大きな差になった。
但し、「フェイントをかけて車の向きを変えよう」などと考えてはいけない。
クルマは、そんな事をするとは思わないので、安定させようとする。
だから重心移動とアクセルワークで向きを変えたりすることは出来ない。
これは雪道を楽しんで走ろうとする、ごく限られた遊びの部分の話だが、
その時、VDCは邪魔になる。
雪道脱出性も低くなるらしい。
それでスイッチが付いていて、作動を切ることができるようになっている。
試しに、VDCをオンにして旋回したあと
オフにして振り回してみる。
ターンしている時の雪の飛び散り方が
この写真と
この写真で
かなり違うのがお解かりいただけるだろう。
誤解を招くといけないが、安全に走れるのはONの状態だ。
絶対に普段の走行では、切らないでほしい。
ヨーロッパで切れるようにするよう義務付けられているので、
スイッチがあるのだそうだ。
商品企画の人に、なぜ切らないようにしないか聞いたら、
そう答えられた。
ところで現在主流になった、
発熱量の少ないディスチャージ式ヘッドライトには、雪が付着しやすいという悩みがある。
これをカバーするのが「ポップアップ式ヘッドライトウオッシャー」という新兵器だ!
これがHID装着車に標準装備されたことにより、更にスノードライブに強いクルマになった。
気の効いた、スバル車ならではの安全装備と言えるだろう。
さあ、いよいよ明日から初売りだ。
恒例の西暦カーも準備万端、整った。
7月から取り組んでいた、土地の浄化作業もひと段落。
新しく増えた土地の中に、無数のゴミが埋められている事がわかり、
ユンボを購入して、社員全員で徹底的に除去作業に取り組む事、約半年。
熱意が実り、たくさんの人たちから戴いたアドバイスを参考に、
土を掘り不純物を除去し、
廃屋の内部を掃除して、
整地して、のり面を保護。
ここには、開田の大きな樹の周辺を参考に、
日本植生さんの協力を戴き「植生シート」を貼り付けた。
そして、暮れも迫った12月28日に、
遂に最後の整地作業が完了し、
ニードフルマットを敷き詰めた。
土木建設現場で荒れた土地を保護するためのマットだ。
冬の間、絆創膏を張ってあげるようなつもりで、
かなり値が貼るが、思い切って全面を保護した。
いよいよ、新しい展示場としてデビュー。
ここには、絶対アスファルトも、コンクリートも敷かないと心に決めている。
もちろん、隣の社員駐車場のように「グリ」と言われる砕石を入れるつもりも無い。
なるべくこの土地周辺にあるものを活用し、
緑化しながら、大切に育てていきたい。
良いアイディアが有ったら是非教えていただければ幸いだ。
2008年飛躍の年に向かって、元気良く羽ばたきたい。
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by
nowaro at 2007-12-31 15:05
先日、DMちゃんと届いていました。
中身の濃いDMですね!ありがとうございました。
行けるかどうかは微妙ですが、初売り頑張って下さい。
それでは良いお年をお迎え下さい^^
中身の濃いDMですね!ありがとうございました。
行けるかどうかは微妙ですが、初売り頑張って下さい。
それでは良いお年をお迎え下さい^^
0
Commented
by
toshi
at 2008-01-01 06:43
x
あけまして、おめでとうございます。
新型フォレスター、標準のVDC&ターボ車にはSIドライブ...羨ましい装備!
スバル車の次なる進化・発展が楽しみです。
開田の自然と整地作業、そしてクルマの環境適応、これも楽しみ。
本年もよろしくお願い致します。
里山のようなミニ環境や蛍が育つ小さな小川なんて、どうでしょう?
新型フォレスター、標準のVDC&ターボ車にはSIドライブ...羨ましい装備!
スバル車の次なる進化・発展が楽しみです。
開田の自然と整地作業、そしてクルマの環境適応、これも楽しみ。
本年もよろしくお願い致します。
里山のようなミニ環境や蛍が育つ小さな小川なんて、どうでしょう?
Commented
by
toshi
at 2008-01-04 12:30
x
WillyJrさん
おめでとうございます。
良いアイディアを有難うございます。
少し見ていただいたので、具体的に教えていただけるんですね。
参考になりました。
ライフワークとしてチャレンジしていきます。
有難うございました。
おめでとうございます。
良いアイディアを有難うございます。
少し見ていただいたので、具体的に教えていただけるんですね。
参考になりました。
ライフワークとしてチャレンジしていきます。
有難うございました。
by b-faction
| 2007-12-31 14:04
| フォレスター
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Comments(4)