『デビューボの泉』最終回 : デビューボは永遠に不滅です!

 あなたに向けられた憎しみを微笑みへと変えてくれる『デビューボの泉』へようこそ。このブログでの連載は今回が最終回と言うことで、今日はこれまでの連載を振り返ってみたいと思います。
 まずおさらいしておくと、デビューボ値は、「トンデモ度 × 影響力 × チキ係数」(参照)によって算出されています。トンデモ度はそのままの意味、影響力はウェブや論壇における影響力、チキ係数はその日の chiki の気分で決まっています。いままでのデビューボ獲得順位は、次のようになります。

対象 dB
西尾幹司&八木秀次『新・国民の油断』 95
『正論』見出し集 92
千葉展正『男と女の戦争』 90
中川八洋『両性具有への人間改造 ジェンダー・フリー教育の正体』ほか 85
新田均「子供たちに過激な性情報を注ぎ込んでいるのは誰か」 80
八木秀次 79
林道義『家族を蔑む人々』 78


 かなりクオリティの高い争いになりましたが、1位はやはり、自民党が配布してバッシングの論拠にし、多くのブログ等で参考書籍として挙げられるという影響力、「大沢真理・上野千鶴子両氏は柴犬以下」などなどのトンデモ度、そしてこれをきっかけにまとめサイトまで作ってしまったというチキ係数、どれをとっても群を抜いていた西尾幹司&八木秀次『新・国民の油断』に決定です。おめでびゅーぼざいまーす。
 ちなみに、最も chiki 係数が高かったのは以下のノミネート作品です。

 女性専用車両を運行する意味とはなにかといふと「男性敵対思想の宣伝」。これである。
 電鉄会社は「女性を痴漢から守るために女性専用車両を導入しました」なんて言ってるが、あれはウソ。
 あまり知られてゐない事実だが、女性専用車両のドデッパラには、人間に見えるか見えないやうな薄いペイントで「男=ワル」と大書してあるのだ。そして電車がホームに入ってくるたびに、利用客の脳裏にはテレビのサブリミナル効果のやうに「男=ワル」のイメージが刷り込まれる仕掛けになってゐる。
千葉展正『男と女の戦争』(p.37〜38、展転社、2004)より

 な、なんだってー! 他にも刺激的な作品は多くあれど、これには敵いません。しかしみなさま、これをトンデモだとばかり思ってはいけません。なにせ、こんなところにも「男=ワル」と大書されているのですから。


男(ワル)の処世術


 ほれみたことか。しかも表紙がアカいのです。これはジェンダーフリーが共産主義だという動かぬ証拠です。最近の「ちょい悪」ブームも、きっとジェンダーフリーの仕業だったに違いない。むむむ。ちなみに、chiki 的にはこっちの方が好きです。


ワルの恋愛術--ワルな男は3秒で女を虜にする!


 チキ係数で言えば、中川八洋さんの作品もいい線いっていたのですが、あまりにクオリティが高すぎて チキ係数計測器が壊れ、chiki の文体も壊れてしまいました。とほほ、です。
 今回の連載では少ししか扱えませんでしたが、しかしこの世には同様の手法で「ジェンダーフリーの悪影響だ!」と叫べそうな対象がたくさんありそうです。例えばフェミニスト憧れの地、スウェーデンでフリーセックスを助長するようなダンスが流行しているのも、日本の女子高生がかくも暴力的になったのも、男女混浴入浴が蔓延しているのも、郵便ポストが赤いのも、じっと目を凝らせばジェンダーフリーの仕業。それらを集めて列挙しさえすれば、あっという間にこの世は地獄絵図に見えてくることでしょう。論より証拠、質より量が重要です。あなおそろしや。
 さて、これにて連載は終了ですが、いつかまた皆さんのお目にかかることがあるやもしれません。その日までどうぞごきげんよう。書籍化の話もジャンジャンきていることですし(ウソ)
 最後に、あの神様から一言いただきたいと思います。


邪神デビューボ


        邪神「祟るぞぼけー」