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帰省先で某書店を覗くと,面白いタイトルの本が目に入った。『中国の不思議な資本主義』(東一眞著,中... 帰省先で某書店を覗くと,面白いタイトルの本が目に入った。『中国の不思議な資本主義』(東一眞著,中公新書クラレ)である。特に筆者が興味を持ったのは,「共同体」に対する中国人と日本人の考え方の違いについての考察である。 著者の東氏は,日本社会では「世間」という名の拡大された共同体が「日本全土を大気のように覆っている点に特徴がある」(同書p.45)と見る。そうした「拡大共同体」の中に,会社や家族といったより小さい共同体が入れ子構造になっている。そして日本ではこうした拡大共同体としての「世間」が人々が行動する規範となっている。「世間」が認めることが正しいことであり,そこから「赤信号,皆で渡れば怖くない」というメンタリティも生まれる。 「拡大する共同体」というのは面白い表現だと思った。共同体の基本単位は家族であり,伝統的な意味の共同体は血縁や地縁関係などの小さい集団を指すが,日本人の場合それが会社や
2008/11/05 リンク