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新聞のない時代、天変地異や市井の出来事を伝えるメディアが瓦版や見立番付に代表される一枚摺の類であ... 新聞のない時代、天変地異や市井の出来事を伝えるメディアが瓦版や見立番付に代表される一枚摺の類であった。その全部を、必ずしも新しい出来事の報道という範疇でとらえられないが、身近で手取り早い情報源であった。実用に供される内容もあれば、最初から洒落やナンセンスと判るものもある。送り手と受け手は、その辺にかならずしもこだわっていないと思われる。 瓦版について 鬧(さわ)がしや心中おこす土版木 この句が元禄10年刊の『俳諧塗笠』にあり、心中事件をやたら報道する土版木(瓦版)があると伝えている。しかし実際に瓦版という言葉が文献に登場するのは、幕末に近くなってからだという。古くは大阪夏の陣の報道、近くは明治中期まで、新聞にとって替わられてしまうまで様々形態を変えつつも庶民の身近なメディアとして存在したのが瓦版であったとされる。実際に土を固めた版を用いた摺りものもあるが、この種の摺りもののほとんどは木版に