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5月の末に、母のようにわたしを育てた祖母が亡くなりました。 昔からの読者のかたには、 エッセイなどで... 5月の末に、母のようにわたしを育てた祖母が亡くなりました。 昔からの読者のかたには、 エッセイなどでわりと馴染みのある祖母で、 大往生で、これ以上はないお別れができたと思います。 物心ついたときからずっと恐れていたことが 実際の出来事になってゆくのを見ているのは、 不思議な気持ちでした。 老衰で、体が役目を終えようとしていて、 最後はわたしの判断で点滴を外して、 最期を看取ることができました。 「夏物語」にはいろんなことを書いたし、 もちろんフィクションなんですが、 主人公の夏子が祖母の「コミばあ」を思う気持ちは わたしのものでした。 老衰だから、去年でも、もっと前でも、 もしかしたら来年でもよかったかもしれないのに、 「夏物語」を書き終えたタイミングでいなくなっちゃって。 単なる偶然なんですけど、 「もー!おばあちゃーん!」 という感じです。 もっとああしていたら、とか、 わたしが東京で