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「せんそーがおわったぞー」。川で魚取りをしていた少年はそれを聞いて家に戻ります。すると、閉め切っ... 「せんそーがおわったぞー」。川で魚取りをしていた少年はそれを聞いて家に戻ります。すると、閉め切った家の中で恐ろしい形相の祖母が日本刀を磨いていました。米兵がきたら、これでみんな刺し違えて死ぬと▼当時7歳だった漫画家の松本零士さんが、終戦の日の記憶を「徹子の部屋」で語っていました。父が陸軍のパイロットだったことや、疎開先の愛媛で見た米軍の戦闘機、機銃掃射…。その体験はのちの彼の作品に色濃く影響しました▼「人は生きるためにうまれてくる。死ぬためにうまれてきたものは誰もいない」。いま78歳の松本さんは人間同士が殺し合う戦争の愚かしさとともに、人類が仲良く手を携え地球を守るような漫画を描いてきたといいます▼“日本の戦争漫画は貴重な平和文化財”。漫画評論家の石子順さんは近著『漫画は戦争を忘れない』の中でこう評しています。戦争の記憶の発掘と今も生きつづける思い。数々の戦争漫画はそれを描いてきたと▼71
2016/08/17 リンク