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高橋正雄 1870年から1872年にかけて書かれたドストエフスキーの『悪霊』1)は、当時のロシア社... 高橋正雄 1870年から1872年にかけて書かれたドストエフスキーの『悪霊』1)は、当時のロシア社会を震撼させたネチャーエフ事件という、革命組織を名乗る学生グループの中で起きた殺人事件を素材にした小説であるため2)、革命思想との関係で論じられることが多いが、主人公の青年スタヴローギンには幻覚患者としての側面も見られるため、ドストエフスキーの精神障害観を考える上でも興味深い作品である。 1 幻覚患者としてのスタヴローギン将軍の息子として生まれたスタヴローギンは、父親と別居後の母親の寵愛を一身に受けて育った一人息子である。スタヴローギンは極めて優秀な美青年で物腰も洗練されていたが、しかし彼には「何となく嫌悪を感じさせるようなところ」があった。彼は、客観的には恵まれた状況にありながら、毎日を物憂げに気難しそうな様子で暮らしていただけでなく、競走馬に乗って人を踏み倒すとか、衆人環視の前で貴婦人を侮