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某月某日 呉智英『知の収穫』に収録されている「読書日録」のなかに、石光真清『城下の人』について述べ... 某月某日 呉智英『知の収穫』に収録されている「読書日録」のなかに、石光真清『城下の人』について述べた次のようなくだりがあった。 「この本には、著者の年齢を始めいくつかの不自然な点が散見する。だが、このことは証言につきものの錯誤や主観性の表れであり、かえって興味深い」 これで思い出したのが、ジジェクがレイプ被害者の証言について『暴力 六つの斜めからの省察』で次のように書いていたことだ。 暴行された女性の報告(あるいは、なんであれトラウマをめぐる語り)を誠実なものにするのは、事実を知るうえでの頼りなさ、報告にみられる混乱、矛盾である。もし犠牲者が自分の痛ましい屈辱的な経験について、証拠を矛盾なくつなぎ合わせ、明晰に報告できたとしたら、われわれはこうした特質自体によって、語られた真実そのものを疑わざるをえなくなるだろう。 (中略) その不完全さは、報告された内容が報告の様態を「汚染した」ことを示
2019/06/22 リンク