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前回のコラムでは、「日本の電子出版市場のほとんどを占め、ビジネスとして成立してきたのは、BL(ボー... 前回のコラムでは、「日本の電子出版市場のほとんどを占め、ビジネスとして成立してきたのは、BL(ボーイズラブ)、TL(ティーンズラブ)を中心の漫画コンテンツ販売と、アップルの単体アプリ書籍ぐらいである」と指摘した。 漫画以外の電子書籍は、まだ単独ではビジネスとして存在するのは難しい。特に、文芸書、ビジネス書、ノンフィクション書などの一般書籍は、単体で電子書籍をつくったら、それこそビジネスにならない。それでも出版社が電子書籍化に励んでいるのは、制作自体が紙と同時進行であり、紙の収益が見込めるからにすぎない。 しかし、それも大手出版社の話で、中小にとっては、電子書籍などとんでもない話になる。コストを考えたら、自社でできるものではない。この出版不況の中で、各社、必死に回転操業をしているからだ。 回転操業というのは、再販制度のフル活用であり、定価販売で返本が利くという紙の流通の特殊性から、新刊を出し
2012/12/19 リンク