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今日は先日亡くなったレヴィ=ストロースから話をはじめる。彼のキャリアは人類学のフィールドを専門にし... 今日は先日亡くなったレヴィ=ストロースから話をはじめる。彼のキャリアは人類学のフィールドを専門にしながら構造主義を先導したとして知られている。周知の通り構造主義は、社会を自律した構造(シニフィアンの束)としてとらえ、それを吊り支える審級をゼロ記号(浮遊する過剰なシニフィアン)と定式化した。その見取り図は、人類学のマナやハウ、タブーといった非人間的で聖的な概念から練り上げられたものであることは、『ホモ・サケル』のジョルジョ・アガンベンも指摘している通りである。ゼロ記号としてのマナは浮遊しながら社会を束ねる。もちろん、アガンベンが本著で分析した「サケル」という概念もこの審級の系譜に列なるものである。 この知見を、構造主義成立以前から最も見事に活用してみせたのは、フロイトの「トーテムとタブー」であり、それ以後の精神分析学だった。とくにラカンは言語学の知見から引き出したシニフィアンの論理をベースに
2009/11/06 リンク