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戦後民主主義を足場に平和や反核を訴え1994年にノーベル文学賞を受賞した故大江健三郎さんが、74年の同... 戦後民主主義を足場に平和や反核を訴え1994年にノーベル文学賞を受賞した故大江健三郎さんが、74年の同賞候補に推薦されていたことが5日分かった。選考主体のスウェーデン・アカデミーが共同通信に選考資料と日本からの推薦状を開示した。「非常に若いが、今や死去した三島由紀夫よりも優れた作家と見なされている」と初めて推薦され、実際に受賞する20年前に選考対象に浮上していた。 推薦したのは日本ペンクラブ会長だった故芹沢光治良(こうじろう)で、73年2月26日付の推薦状で「(東京大在学時の)57年から執筆活動を始めたばかりだが、多作で才能ある作家」だと評価。芥川賞や谷崎潤一郎賞など日本での受賞歴と、英語やフランス語に訳された作品を列挙した。当時のノーベル文学賞受賞者の大半が欧米出身者だったことから、欧米で訳された作品が多いことが選考に有利に働くと考えたもようだ。