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都議会選挙を前にして、街のいたるところで演説の声が響く。 「あいつらはあんなにカネをもらっている。... 都議会選挙を前にして、街のいたるところで演説の声が響く。 「あいつらはあんなにカネをもらっている。許せない!」 「俺たちに票をくれたら、あいつらからカネを奪ってやる!」 ……そんな攻撃的な言葉が飛び交っている。 東京は小国並みの予算を持ち、世界を動かすことができる街だ。その街の代表を目指す人々が、「呪い」を集めて勝とうとしている。がんばってくださいと祝福されるのではなく、あいつらをやっつけてくださいと呪詛を受けて選ばれようとしている。私は日本人として恥ずかしい。 民衆はいつでも怒りを鬱積させている。そこに火をつければ大きな力が生まれ、「呪い」と呼びたくなるような社会的なパワーになる。怒りにまかせて誰かを攻撃すれば、一時的にはスッキリするだろう。小難しい政策なんて知らなくても、政治に参加した気になれるだろう。しかし、それでは怒りの根本的な原因は解決されない。「呪い」で誰かを滅ぼしても状況は改
2013/06/23 リンク