秀才大学院生が目指す箱根駅伝。予選会出場までの苦労とその意義。（雨宮圭吾）

秀才大学院生が目指す箱根駅伝。予選会出場までの苦労とその意義。（雨宮圭吾）

プシュッ！ 缶ビールを開ける音が気持ちよく響いた。 青空広がる土曜日の朝、昭和記念公園の芝生の上で...概要を表示 プシュッ！ 缶ビールを開ける音が気持ちよく響いた。 青空広がる土曜日の朝、昭和記念公園の芝生の上でビールをグイッとあおったのは休日をのんびり過ごす人たちではない。「カンパーイ！」と声を挙げたのは箱根駅伝の予選会を走り終えたばかりの学生ランナーたちである。 ADVERTISEMENT 全員が成人だからお酒を飲んでも問題はない。メンバーは3、4年生ばかりなのかって？ そうではなく、彼らは東京工業大学の大学院生チームなのである。 出雲、全日本と続く大学三大駅伝の最後を飾る箱根駅伝。その予選会の参加資格にはこうある。 「大学院の競技者は、学部での出場回数に関係なく新たに4回まで出場できる」 院生にも門戸が開かれており、たとえ大学時代に4度出場した人間であっても再び参加できる。 だが学生の本分は学業、院生ならなおさらである。予選会参加のために必要な最低人数は10人。しかも全員が「10000ｍ34分以

• スポーツ