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放課後、体育館の裏という定番中の定番の場所で。 2人の学生がひっそりと立って見つめあっていた。……2... 放課後、体育館の裏という定番中の定番の場所で。 2人の学生がひっそりと立って見つめあっていた。……2人共、男だが。 「……ごめん、藍(あい)」 「いや…いいよ」 目の前の男が申し訳なさそうな顔をして俺から目を逸らすのをボーっと観察しながら思う。 これで、何人目だっけ? 1、2、3…と頭の片隅で数えながら、5を超えた辺りでアホくさくなってやめた。とりあえず、5より多い。 高校に入って早2年目…俺の失恋記録は、順調に更新されていた。 ・ ・ ・ ・ ・ 「兄ちゃん…いい加減、懲りようよ…」 高校付属の寮自室にて。 何故か俺の前で我が麗しの弟、翠(すい)がうずくまり、さめざめと泣いていた。…何故だ? 「懲りる…?何をだ?」 はっきりいって本当に分からないので、ここはうぐうぐ言って泣いてる弟に尋ねてみる。 すると弟は「何を…!」という顔で俺を見た。涙に濡れたその顔は、肉親の俺が言うのもなんだがとて