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前回の話:第七章 - 黒い恐怖 団地の周囲を取り囲む鉄柵も、そして外灯ポールも生い茂る草木も、まるで... 前回の話:第七章 - 黒い恐怖 団地の周囲を取り囲む鉄柵も、そして外灯ポールも生い茂る草木も、まるで竜巻の只中にでもあるかのように縦横無尽に、今にもすべてが吹き飛ばされんばかりに激しく揺れ動いていた。外灯の明かりは切れかかる寸前のようにビカビカと不規則な点滅を繰り返しながら悲鳴のような光を放っている。しかしぼくの目の前で仁王のようにジッと立つラゴにも、そしてぼくの体にも、その狂ったような空気の混乱は及んでいなかった。それはおそらくラゴが言っていた、ぼくたちの周囲に張られた膜というものに関係しているのかもしれない。 何とか正気を取り戻しつつあったぼくが真っ先に目を向けた祖父の姿は、今さっき地面に叩きつけられた場所から忽然と消えていた。 祖父に付き添う尼僧も同じく消え去っていた。ぼくの周囲の目の届く範囲には、二人の姿はまったく見当たらない。 すると突然、鉄柵のひとつに括り付けられていた「立入禁