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再読。8年前に読んだ時はさっぱり分からなかったが、今回は凄い作品だとようやく気づいた。ひと言で言え... 再読。8年前に読んだ時はさっぱり分からなかったが、今回は凄い作品だとようやく気づいた。ひと言で言えば「大人のSF」。閉塞された未来社会において日常の小さい悩みや怒りや寂しさに耐えながらわびしく生きる人間の切ない姿が、周到な構成と豊富で斬新なアイディアで容赦なく描かれる。凡百のSFにありがちな子どもっぽい全能感は皆無で、人間が生きる上での切実な諸問題が苦いユーモアを持って問いかけられている。(以下内容にも触れてます) 入手困難な作品なので、ちょっと作品背景。1972年に発表された作品で人口過密状態の暗い未来社会が舞台。「334」とはニューヨークにある巨大複合建築物で人口増加対策のモディカム計画によってこういった建物が沢山ある。しかし飲料水には不妊剤が混ぜられ、一定の知能指数に達しないと子どもはつくれない。一方で性の自由化は進み、同性同士の結婚は可能で医療技術により男が赤ん坊に授乳するようなこ
2020/10/31 リンク