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長谷川等伯展を東京国立博物館で見ていた。キャッチコピーが「絵師の正体を見た」というものだったのだ... 長谷川等伯展を東京国立博物館で見ていた。キャッチコピーが「絵師の正体を見た」というものだったのだけれども、私の感想は真逆で、等伯という画家が、一人の個人という意味ではわからなくなった。端的にいえば出品作があまりにもばらばらで、核のようなものが見出せなかった。コピーに反応して言うなら「絵師の正体が見えない」展覧会だったということになる。これはまったく、展覧会をけなしたり文句をつけたいということではない(いくらなんでもそのコピーはなかった、とは思うけど)。狩野派の外部に、それと拮抗するようにあったある「絵」の潮流が複数あって、その全体が「等伯」という名のもとに亡霊のように、あるいは雲のように名指されている、そんな感じだろうか。しかし、それでもやはり等伯は等伯なのだと思う。その上で、展覧会としてはとても面白かった、といっておきたい。 ばらばら、というのは、作品の形式、たとえば肖像画から障壁画から
2010/05/08 リンク