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犬が死んだ朝「朝7時の犬」 「先生、クロのお葬式なんですけど、明日の朝7時ピッタリにできないでしょう... 犬が死んだ朝「朝7時の犬」 「先生、クロのお葬式なんですけど、明日の朝7時ピッタリにできないでしょうか?」雑種犬クロが老衰で穏やかに眠ったその朝、飼い主のお母さんから電話が入った。 当直だった獣医師はぜひお母さんの望みを叶えてやりたいと思ったので、「葬儀センターに聞いてみますね」と答えた。 雑種犬クロは朝7時00分の犬である。 クロは朝7時ピッタリにお散歩に行く。どんなに天気が悪くても、7時のお散歩は絶対に欠かさない。 ご近所でも評判だ。通り沿いのアパートに住むおばあさんなど、クロのお散歩でいまが7時10分であることを知った。向こうの通りを歩くビジネスマンは、クロが信号をわたる前に、手前の角を曲がりきらなければ快速電車に乗り遅れてしまうとわかっていたので、少し歩調を早めた。 アパートの先は八百屋。クロが通りかかると八百屋のシャッターが開けられることを知っていて、嬉しそうに中をのぞいた。八百
2020/11/26 リンク