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第5章 解離性障害とはどんな障害か 2000年の論文であるが、評者になじみのテーマである。もちろん筆者... 第5章 解離性障害とはどんな障害か 2000年の論文であるが、評者になじみのテーマである。もちろん筆者が主として依拠する関係精神分析においても重要なテーマである。初めに解離についての簡単な説明があり、それから筆者が経験したであろう事例A,B,Cが掲げられる。Aは包丁による自傷行為を全く記憶していないという解離性健忘の例、Bは入院中にほかの患者が不穏になったことがきっかけで意識消失発作が起きた例、Cは子供の人格のような振る舞いを突然見せた若い主婦の例である。これらの症例をもとにトラウマと解離との関係、解離に関する理論、治療の在り方等についてかなりきめ細かい説明がなされ、著者がこの分野でもかなりの知識と経験をお持ちであることが伺える。 第6章 自己愛と攻撃性 ―怒りの向こう側にあるもの これも評者にとってなじみ深いテーマに関する論考である。2017年と比較的最近の論文である。私の立場は、成人が