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数学者の書いた国家論(?)がベストセラーになっているというので、読んでみた(新潮新書)。感想としては... 数学者の書いた国家論(?)がベストセラーになっているというので、読んでみた(新潮新書)。感想としては、これが売れる理由はよくわかるが、教えられることは何もない。「グローバリズム」を批判して日本の「伝統」を大事にすべきだ、という類の議論は、目新しいものではない。珍しいのは、数学者が「論理よりも情緒が大事だ」と論じていることだが、これも中身は「論理の無矛盾性は仮説が真であることを保証しない」という常識論だ。 この種の議論の弱点は、「市場原理主義」が悪だというなら、それよりよい制度とは何か、という対案がないことだ。著者が提示する対案は、なんと「武士道」だが、それは新渡戸稲造の近代版であって、現実の武士が武士道にもとづいて行動していたわけではない。 数学についての議論はおもしろいが、専門外の問題になると馬脚をあらわす。経済学を批判している部分などは、ハイエクやフリードマンを「新古典派の元祖」と
2008/04/26 リンク