「医薬品の審査承認行為に対する国の賠償責任に関する国際比較」という調査論文がある。
これによると、いわゆる薬害が起きた時に、国に賠償を求めるのは日本くらいであるらしい。欧米では国の免責が定められていて賠償請求訴訟自体起こらないと。
その結果、サリドマイドや薬害エイズやイレッサなどで国が薬害裁判を抱える羽目になった。
そして、国による新薬の開発や承認が後手になり、コロナ禍の今、ワクチンと治療薬が自前で作れなくなった。
冒頭の論文では、イレッサの薬害裁判を通じて新薬の開発・承認が遅延する事態は招かないで欲しいと原告団体が言っていたことも書かれている。
でも当時、原告側が日本国民からバッシングされることはなかった。
そして何時までもコロナ禍を克服できない国が出来上がった。が、薬害の賠償を国に求めたのは日本国民の選択だから、国民の自己責任として受け入れなければならないだろう。
幸いにして東アジアはコロナはただの風邪だから救われた。