告白して、最初のデートが焼肉。映画かなにかのつなぎとして食事ではなくスタートから焼肉。
不安になって僕が、「他にどこか行くとか計画入れない?」と訊くと
「タン入れていい?タン」とこちらの話を聞かずに言ってきた。
人の話聞いてよ。と一応の突っ込みは入れておいた。
運ばれてくるタン八皿に半ばあきれ、上目遣いにタン塩を貪り食う彼女をみて今後に不安を抱かなかったというと嘘になる。
前回から一週間後の出来事。
指をもってかれた。
彼女に膝枕してたら手近にあったぼくの指をぺろぺろ舐めだした。サービスのつもりなのかと思って適当に反応してたら、いきなりがぶり。薬指の関節一個分なくなってた。
彼女は見るからに高ぶってきていて「こっちも舐めたい」なんていうけど、激痛でそれどころじゃない。彼女を止めて病院にいくために別れた。
「焦らせるつもり?」と拗ねてた。
その後。
ドライブデートなら少なくとも運転中に食われることはないだろう。食えないことを怒ってか彼女は無言。緊張感に耐えられず車をぶつけてしまう。車は小破で、僕は額の辺りを切って血が流れてた。彼女は一心不乱に僕の血を舐め取ると「甘噛みして欲しい?」と訊いてくる。なんか止まりそうにないので、うんと答えると耳を食いちぎられた。
救急車こなかったらどうなってたんだろう。
彼女ができてまだ一ヶ月たってない。
年上の彼女は肉食系…と書きながらも実はそれどころじゃないと身をもって知った今日この頃。
図書館ですら身の安全を図れないことを知った。いま、足の指三本ない。
食われまくってるけど、まだセックスはしたことが無い。
一ヶ月あまり。
彼女は会社の後輩から焼肉に誘われたらしいけど、わざわざそれをキャンセルしてまで会いに来てくれた。彼女は僕のことが本当に好きなんだなぁと実感する。
スタバのドライブスルーに寄ってから海岸まで行き、ベンチで話をしていたらいきなり「唇にクリームついてる」といって襲い掛かってきた。
今、血に汚れたガーゼの下は門歯がむき出しになっている。
クリームごと食いちぎったあとの彼女の雄たけびがまだ耳にこびりついている。
どうしても抜けられない仕事があって待ち合わせ場所に30分の遅刻。もちろん連絡はしたけど、到着してみると当たりは血の海。明らかに人のものと思われる手足が散乱していた。周囲は大騒ぎ。騒動の中心には案の定彼女がいて、誰か知らない犠牲者の胴体を咥えて街灯によじ登っていた。
彼女は僕を見つけると、大喜びで可哀想な通行者の亡骸を投げ捨て、街灯を飛び移りながら僕のほうへ。
彼女に飛びかかられ毛むくじゃらの逞しい両腕にハグされて、悔しいけれど生まれてはじめて肋骨三本ほど逝った。その後のことはよく覚えていない。
具体的に何を言いたいのかワカンネ 何かの比喩?
坂口安吾と筒井康隆風の何かだろう
ひとつのアイディアに満足しないでよ。 もっと深く考えてよ。期待して読んだのに。
これは流石にネタだろ……
うまい。元ネタの草食系男子を食う増田の話を知っていたので、薬指のところでいい意味で笑えた。 終わり方うまいねぇ。 交接相手を食う話ってのは2,3読んだことがあるが、ネタバレ...