元ミレニアル・メディア幹部マーカス・スターツェルが広告ターゲティング技術企業メディアグルCEOに就任

マーカス・スターツェルはこれまで、大きな企業の大きな役職を歴任してきた。直近では、ミレニアル・メディアのチーフ・レヴェニュー・オフィサーを務めた。同社はモバイル広告企業で、2年前に上場企業となった。その前は、AOLアドヴァタイジングの営業担当ヴァイス・プレジデントを務めた。このたび彼は少し小さなスタートアップで指揮を執ることになった。
事実、上に載せた写真の6人のチームで編成される会社である(一番右がスターツェルだ)。メディアグルはサンダー・ナシクディ、スティーヴン・ウィリアムズ、ジャスティン・マスターマンが2009年に創業した。ナシクディとウィリアムズはそれぞれCTOとCOOとして現在も取締役会にとどまるが、マスターマンはこのたびCEOを退任、フルタイムの職を辞して今後は同社の相談役となる。スターツェルは昨年末にミレニアル・メディアを退社していたことを明かし、さらにメディアグルには3月から顧問として参加してきたという。彼いわく同社は「クロスデヴァイス・マップ」を制作しており、その強みは複数のデヴァイスを同一の利用者がつかい分けるとき、ユーザの行動履歴を読み取ることができることだ。
この手法では、広告主はユーザがスマートフォンで広告を見て、ラップトップで購入したり、その逆の場合でもデヴァイスを越えてターゲティング広告が打てる。
これは広告業界では大きな関心事であり、そのため資本力に強みをもつ競合は多数ある。ドローブリッジ、グーグルやフェースブックが この分野にも参入している理由がそこにある。
では、丸腰に近い6人編成のスタートアップはどのように対抗しうるのだろうか? それはスターツェルによると、メディアグルが制作したテクノロジに感心したといい、それは今後の改良しだいで「とてつもない土台を築いた」ことになるという。加えて、他社は自前の広告事業向けにクロスデヴァイス機能を備えているが、メディアグルはそのテクノロジに特化していると彼は語る。「パートナー企業や顧客を支援するテクノロジ企業としてわれわれは複数の画面を横断して広告ソリューションを販売できる仕掛けをつくっていきます」
そしてまた、彼は社外からの資金調達も検討するという。「時間の空隙は探せばありますし、数百万ドルを手にして辺りを伺っている人たちはいるものです」 と彼は言う。「わたしは百万ドル程度であっても対抗していくつもりですし、先鋭的に特化していくことができます」 (続きを読む)
(From the Techcrunch blog post. Thanks to Anthony Ha.)