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停電や、ホテルの部屋のガッカリ感を嘆きながらも、ネパールの大地に沈む美しい夕日を鑑賞して、無事にネパール旅行2日目を終えたちーけんさん。
3日目の朝は、インド象に乗ってジャングル地帯に分け入るサファリ観光から始まることに。
ネパールとインドの国境付近に位置し、自然あふれる「チトワン国立公園」でのそんなアクティビティを前に、期待に胸をふくらませてサファリへ向かったちーけんさんを衝撃の事態が襲う!!!!!!
というわけで、ネパール旅行記第2回です!(恐
ホテルから車に乗って10分ほどのところにある、エレファントサファリの象乗り場に着きました。
象の背中には4人乗りのカゴが備え付けられてます。
ちーけんさんは同じホテルにたまたま泊まっていたインド人のカップル、1人旅のアメリカ人の若い女の子と一緒の組になりました。
写真に写ってる乗り場から順番に象の背中に飛び乗って、最後に乗り込んだちーけんさんは左後の席になりました。
これは他の組の人たちですが、こんな風になってジャングルに入っていきます。
乗ってみるまでわかりませんでしたが、象さんの背中は結構揺れます。
でも、地上から3メートルくらいのところから周りを眺められるので、なかなか気分はいいです。
ちーけんチームの象さんもサファリ開始です。
真ん中に見える頭が、象使いのおじさん。
両脇の頭が前方に並んで座ってるインド人カップルちゃん2人組です。
日本人、インド人、米国人という、たまたま乗り合わせただけのこの4人。
この時点ではまったく会話もなく、インド人カポーだけがつねにイチャイチャしながら、各自好き勝手に周りを眺めていたのですが……。
ラプティ川の浅いところを選んで、象さんが川を渡っていきます。
川を渡ると、徹底的に自然が保護されているチトワン国立公園のジャングルの中にいよいよ入って行きます。
象さんは、象使いに木の棒で頭を叩かれると、そのとおりに右に左に曲がり、頭いいんだな~~~と思いながら見てました。
はい、ジャングルの中に入りました。
まだ朝の8時前なので、朝靄がかかってますね。
2012年にタンザニアに行って、本格的な(?)サファリを楽しんだことのあるちーけんさん。
このネパールでのサファリも、車が象に変わっただけで、基本的なやり方は同じでした。
象使いのおじさんが珍しい動物を見付けると、客の4人に声をかけてくれます。
指さす方を見れば、国立公園の中で自由に生きている珍しい動物たちの姿が…というわけです。
写真は、象さんから5メートルくらいのところにうずくまっていたシカの子供。
近づいてきたのが車じゃなくて象さんなせいか、まったく逃げません。
他にも、極彩色の鳥やサルの親子(写真)などを、象使いのおじさんは次々と見付けては、「あそこにいるよ」と教えてくれます。
象さんの背中に揺られながら、いい気分でジャングルの奥深くに分け入ったちーけんさんでしたが…。
出発して15分くらいした時だったでしょうか。
いきなり、象さんが鼻息荒く立ち止まると、一歩も動かなくなったのです。
象使いのおじさんが「シッ! シッ!」とかけ声をかけて足で前進するよう合図をしても、象さんはまったく動こうとしません。
でもまあ、生きてる動物だしこんなことあるかもね~~ぐらいに、客の4人は余裕で周りのジャングルを見ながら、何か珍しい動物でもいないかと探していたのですが……。
その時!!!!!
いきなり象さんが、
「パオーン! パオーーーーーーン!!!!!!!!!!!!!!!!」
と雄叫びを上げ始め、いきなり上に乗ってる客や象使いを振り落とそうとでもするかのように暴れ始めたのです!!!!!!!!!!!!
前後左右に大きく体を揺らして、後ろ足だけで立ち上がろうとします。
もうカゴに乗ってるだけの客4人は、捕まっているのがやっとで、もし象が立ち上がったら高さ3メートルの高さから真っ逆さまに地面に落とされるんじゃないかと思って、生きた心地がしませんでした。
とにかく、あの象の咆哮を一度みなさんにも生で聴かせてあげたい!
あんな恐ろしいものないから…(ぶるぶる
狂ったように「ぱおーん!」と叫びながら、上に乗ってる人間を振り落とそうと暴れる象の背中にね、乗ってる恐怖すごいよ!!!!!!
もう祈るしかないんだもん!!!!
同乗してたインド人の女の子とアメリカ人の女の子は、「ノー! ノー!」と悲鳴を挙げて泣き始めました(当たり前だ
この間、象使いのおじさんは“最終兵器”の鉄の棒を取り出して、それをガンガンに象の頭に突き刺してました。
象は人間に子供のころから調教されてきたわけですが、言うことを聞かないと、この先が鋭く尖った鉄の棒を頭に突き刺されるそうです。
その痛みが怖くて、象は人間の言うことを聞くようになるそうで、象使いのおじさんが「シッ! シッ!」とかけ声を挙げながら、何度も象の頭にそれを突き立ててました。
でも、これがまあなかなか象が落ち着かないんです。
実際には1~2分の出来事だったと思いますが、いやまあ長かった!
象はね、ガチだよ……あいつ、シャレ通じねえよ……マジに殺しに来てたよ、絶対……。
ようやく象が落ち着きを取り戻したときには、アメリカ人の女の子はもうガタガタ震えて泣いてました(そのぐらい怖い
正直、ちーけんさんも象の上から飛び降りて、どこでもいいから逃げたい気分でしたが、野生動物がいっぱいのジャングルの中でそんなことしたら、死んでしまいます。
何とか気持ちを立て直して、女の子たちに「アーユーOK? イッツOK!」と笑顔で声を掛けてあげたら、なんか面白かったらしく他の3人が笑ってくれて、ようやくそれでみんな落ち着きました…やだ…ちーけんさん、超イケメソ…(キュン
最初は口もきかなかった見ず知らずの4人が……心が通じ合って……(なぜか急に美談調
こうしてようやく象さんがまた動き始めたんですが、ちーけんさんの心は完全に折れてました(弱い
もう一刻も早く象さんの背中から降りたかったんですが、サファリは90分間の予定。
……あと1時間もある!!!!!!
もう以後はとにかく象さんが怒らないようにと神に祈るばかりで、(早く時間経て…早く時間経て…)とばかり思ってました(笑)。
写真もほとんど撮る気にならずで。
この後も、象さんがたまに機嫌悪くなるたびに、ちーけん含む客4人はもうパニック寸前になりながら、なんとかジャングルを進んでいったのでした。
上の写真は、お腹空いてるのか、歩きながらジャングルの葉っぱをもぐもぐ食べる象さんのお鼻。
お腹空いてたのかな……。
なので、残り15分くらいになったところで、象使いのおじさんがいきなり象をストップさせて、象から飛び降りた時には、マジでビックリしました。
草むらにオシッコしにいったんですが、もう客4人は激おこですよ。
あれだけ「ぱおーん! ぱおーん!!!!」言ってた象と客だけ残して、いきなりオシッコしにいったんですから!!!
象使いがオシッコしてる間に象がまた暴れたら……もうその時は死……まじに恐怖で脱糞しそうでした!!!
なのに、にこやかに戻ってきた象使いのおっさんは、「おい、カメラで乗ってるところ撮ってやるよ!」みたいなことを満面の笑顔で下から言ってきまして、客4人は全員、「いいから早く象の頭の上に戻れ!!!!」って思ってました。
あのおっさん、絶対許さねぇ…。
こうして、何とかエレファントサファリを終え、ほうほうのていで象を降りたちーけんさん。
あのときほど、「生きてる…」って実感しながらタバコを味わったときはありませんでしたよ!!!!
20分くらい休憩した後、今度はラプティ川をカヌーに乗って下ることになりました。
のんびりカヌーで川下りか……ホッとしながら、カヌーに乗り込んだちーけんさんでしたが、またもやここで惨劇が!!!!!!(辛
今度は中国人のツアー客の団体+ちーけんさんの合計5人で、カヌーに乗り込みました。
ライフジャケットとかなくて大丈夫かな…と思いましたが、ラプティ川は非常に浅く、なくても大丈夫とのこと。
やはり中国人のツアー客が乗ったカヌーがどんどん出発していきました。
このカヌーは、丸太一本をくりぬいてつくっているそうです。
右に見えるジャングルが、さっきまで象さんに乗ってサファリしていたあたりです。
水はとても澄んでいて、魚が泳いでるのもよく見えました。
まだ午前8時過ぎ、暑くもなく、川面を渡る風を気持ちよく感じながら、カヌーを楽しんでいました……。
ちょっと見にくいですが、「ワニ穴」です。
ワニが自分で掘った住処用の穴で、川岸の至るところにありました。
船頭からは、ワニに食われないように水の中には手は入れないようにと言われてました。
とか言ってたら、川辺に本物のワニ発見!
ちょっと見にくいですが、写真を拡大していただければよくわかると思います。
ぴくりとも動かずに甲羅干し(?)してるようでした。
カヌーのへりに止まった真っ赤なトンボ。
日本の赤とんぼとは、まったく色味が違う「赤」ですね!
30分の予定のカヌー川下り、すでに15分ほどが経過して、ちーけんさんはゆったりした気分で風景を眺めていました。
…だが!
…そのとき!!!
かなり前に行ってたはずのカヌー2隻が、前方で進むのを止めて停止しているのが見えました。
とっさに撮った写真なんでわかりにくいと思いますが、ぜひクリックして拡大してみてください。
インドサイがジャングルからのっそのっそと出てきて、川に入ろうとしていたのです。
ここチトワンでのサファリの目玉のひとつがこのインドサイでして、なかなか見られない動物でもあります。
なので、先行2隻は船を止めて、乗客たちにゆっくりとインドサイを見せてあげてたんですね。
ちーけんも、まさかインドサイに出会えると思わなかったので、「おおー!」と思いながら、この日のために持ってきた双眼鏡も取り出して、インドサイに見入っていたのでした。
ところが!!!!!!
ちーけんの乗ったカヌーももっとインドサイに近づこうとしたその時!!!!!!
先行2隻が慌ててこちらに下がってくるではありませんか。
なんとインドサイがあまりに近くに来すぎて、危険な状態になったのです。
先行2隻は、インドサイの視界に入らないようにインドサイの後方に回り込み、そのまま岸に船を着けると、乗客たちを陸地に上げ始めました。
このままでは、インドサイにカヌーが見つかったときに突進されて大惨事になると船頭が判断し、インドサイが登ってこられない位置まで乗客を逃がしたのです。
にわかに緊迫するラプティ河畔!!!
ちーけんの乗ったカヌーは、先行2隻よりはまだインドサイと距離がありましたが、船頭は中国人のツアー客にジャンパーを脱ぐように指示しました。
赤や黄色の派手な色のジャンパーはインドサイの目印になるとのこと、そして極力動かず、絶対に声を出さないようにとも指示されました。
さっきは象に「ぱおーん!」され、今度はインドサイに迫られるちーけんさん。
なんなの……前世の因果の報いとかなの……もうやめて……。
あわせて3隻のカヌーが息を潜めて避難するなか、インドサイはゆっくりと川を渡り始めました。
しかし、デカい…。
この間、ちーけんさんの乗ったカヌーもゆっくりと岸に付け、乗客は川岸に避難するように指示されました。
5分近くも息を殺してたでしょうか!
ふだんはすごく騒がしい中国人ツアー客たちも、まったく一言も発しないほどの緊張に包まれるなか、ようやくインドサイが川を渡って向こう岸に着きました。
「もう大丈夫だ」ということで、ここで写真撮影もOKとなり、ちーけん含めてみんな一斉にシャッターを切りましたよ。
これですね、ぜひ写真を拡大してみてください。
こんなのに突進された絶対死にますから。
本当に身体が鎧に覆われてるのにもビックリです。
てか、こんな危険生物が出てくるところに客を連れてくるなよ!!!!!!!!!(激おこ
ただ、船頭さんたちには、「ユーアーベリーラッキー!」って親指を立てられました(笑)。
まあ、インドサイをこの目で見れたのはたしかによかったですけど!!!!(ツンデレ
インドサイがジャングルに消えたのを確認してカヌーは川下りを再開。
ようやく終点について、今度は象の飼育センターに向かいます。
ここはネパール政府が運営する象の飼育センターで、ざっと見えただけでも30頭近い象が鎖につながれて飼われてました。
しかしさっきの象さんの凶暴ぶりがトラウマとなり、まったく象さんを見ても楽しめないちーけんさん……。
象一頭の世話にだいたい人間3人が必要だそうで、他にもいろいろガイドのSさんから説明を聞きましたが、象さんに対して完全に心を閉ざしてしまったちーけんには……何も……聞こえなかった……(闇
ところが!!!!
園内には、生まれて半年程度という子象ちゃんが一匹、放し飼いされていました!!!
これがもう観光客に大人気で、子象ちゃんの周りにはつねに20人~30人の人だかりが。
ちーけんも子象さんに触ってみたょ……。
肌はごわごわだったけど……。
でも……。
象さんの頭を撫でてみたら、子象さんがちーけんに興味持ったのか、ちーけんの腕を鼻の先でぺろぺろしてくれた……。
その瞬間……。
ちーけんの象さんへの恨みは全部消えたょ……。
ぺろぺろ、ありがとぉ……。
あの感触……ずっと忘れないよ……。
ちーけんと象さんは……ズッ友だょ!!!!!!!!!!(大感動
しかし子象とはいえ、園内で放し飼いにしてるのは、相当にフリーダムだなと思いました(笑)。
だって、これ間違って足踏まれたら死ぬでしょ!!!!!!!
ともあれ、象さんへのトラウマは解消!!!!
象さんにぱおーん攻撃され、インドサイに狙われ、最後に子象さんと和解してと、盛りだくさんのアクティビティとなったチトワン国立公園での観光もこれで終了。
ホテルに戻って昼飯です。
ホテルの昼飯はまたもやビュッフェ。
白飯にダール汁(カップに入ったスープ)、定番のおかず数品というこの形が、ネパールでの食事の基本形です。
これについては、あらためてまた書きます。
これでチトワンでの予定は全終了となりました。
この後は、再び車に乗り込んで、ヒマラヤの絶景地ポカラに向かいます。
ある意味、この「ヒマラヤ山脈の美しく雄大な姿をこの目で見てみたい…」というのが、今回のネパール旅行の最大の目標だったわけですが、その意味では、ヒマラヤの美しい姿が見られる観光地ポカラは、ちーけんネパール旅行の真のクライマックスです。
ちーけんは、ポカラでの予定をとても楽しみに、チトワンを出発しました。
毎度のことですが、車での移動はほぼ寝てました。
だって朝早くから象に乗ったりして眠くて……。
チトワンからポカラまでは4時間ほど。
途中、2時間ほど走ったところで、レストランの付いたドライブインに入って休憩しました(写真)。
車窓から見えるネパールの農村風景。
日本と同じく稲作の田んぼがよく目に付きますが、さすが亜熱帯の国だけあって、一年に2回、お米が収穫できるそうです。
また、小麦畑もよく見ました。
この田舎を走ってるととにかくどこかに山が見えるという感じは、日本の田舎とよく似てるかもしれません。
しかし、ポカラが近づいてきたその時、ガイドのSさんが申し訳なさそうな顔でちーけんに話しかけてきました。
「う~~ん、天気が悪いですね…。いつもなら、もうこのあたりからヒマラヤが見えるんですが…。雲で全然見えないです」
おおおおおおおおおおお…!
ヒマラヤを見るためだけにネパールに来たちーけんさんに死刑宣告!!!!!
「い、いや、きっと明日は晴れますよね、Sさん!」
「そうなってほしいですね…」
ガイドブックでは、4月末はまだ雨期じゃないから晴れてるって書いてあったのに…。
猛烈な不安に襲われながら、ちーけん一行はポカラ市内に入っていきました。
ポカラ市内に到着。
ここポカラは、ヒマラヤの絶景地として世界中から人が集まってきますが、ネパールでも指折りに美しい景勝地であるフェワ湖があることでも有名で、ネパール人の旅行先としても人気です。
フェワ湖畔には、お土産屋やレストラン、ホテル、カフェがひしめきあってます。
最初に着いて、湖畔に並ぶそういった観光客向けの店を見たとき、(あ…これ日光の中禅寺湖の周りにそっくりだ…)と思いました(笑)。
ホテルに到着。
「メーラホテル」です。
メーラというのはヒマラヤ山脈の中の山の一つです。
最初、フロントでチェックインしたら、「本館と東館、どちらも空いてるので、どっちにしますか」と言われました。
聞くと、お客が多いために増設した東館のほうが新しいそうで、もちろんちーけんさんは東館をチョイス。
ところが!!!!!!!(憤怒
いやまあ、外観は綺麗なこのホテル、部屋に入ったらもう最悪でした。
バスルームの壁に穴が空いていて、そこから黒アリが行列して部屋の中に入ってきてたのです~。
当然ながら、ここも停電になっていて、部屋の中は電球一個がようやく点灯できるのみ。
ベッドも綺麗に掃除はされてましたが、シーツも毛布も古くて、心の底からがっくりしました。
おかげで、室内の写真を撮る気にもならず、ホテルは外観しか記録してません。
部屋の中にあまりいたくなかったので、一人でポカラの街を歩いてみることにしました。
ここがメインストリートです。
両脇に、ホテル、レストラン、土産物屋が並んでいます。
晴れていれば、この奥に見える山のさらにその奥に、この街中からでもヒマラヤが見えるはずなんですが……。
フェワ湖の湖畔に出てみました。
やっぱり空には分厚い雲が…。
穏やかに見えるフェワ湖ですが、ガイドのSさんによると、つい先月にも夕方になってボートでこぎ出した観光客が、強風で戻れなくなり、軍のレスキュー隊が向かったものの転覆して亡くなったそう(こわい
湖畔沿いには遊歩道が整備されていました。
世界中どこにもいるサッカー少年。
ただ、ガイドのSさんによれば、いまネパールで一番人気があるスポーツはクリケットだそう。
もともと英国の植民地だったことからクリケットは根強い人気があったそうですが、最近、ネパールのナショナルチームが強くなって、クリケットのW杯でも活躍し、それで一気にクリケット熱が盛り上がっているそうです。
その次に人気なのがバレーボール(なぜかアジアではどこの国に行ってもバレーは人気ありますよね)、サッカーはさらにその次くらいの人気だそう。
観光客向けに果物売ってます。
昨日はチトワンのラプティ河畔で夕日を見ましたが、今日はフェワ湖で…。
ところが、夕日を見ながらひと視線を転じると、向こう岸の山の真ん中辺りが燃えてました(!)。
なにかヒンズー関連の寺院があるようなのですが、明らかに火の手が上がってました。
最後どうなったか見ませんでしたが、鎮火したのかな……。
革製品のお土産屋さん。
なかなかデザインが洒落てて、欧米人がいっぱい見てました。
とりあえず旅先で本屋があると入ってみることにしているちーけんさん。
日本語でいうと「曼荼羅書店」ですかね!
店内はこんな感じ。
書店+文房具店みたいな感じの店でした。
少しはあるかなぁと思った、日本のマンガなどは一切なし!
で、メインストリートに戻ってぶらぶら歩いてたら、こんな看板が出ている店を発見しました。
どう見てもエロショップじゃないですか……。
ところが、なんでかわからないんですが、店の前に若者がたむろしていて、ちーけんさん、その前でこのエロっぽいお店に入る勇気が出ません。
ううーん、明日もう一度来よう…と思ってこのときは店に入らずじまいだったんですが、翌日は時間がタイトで結局ここには中に入らないままで終わってしまいました。
じつは今回のネパール旅行で最大の心残りだったり…。
ネパールって、街中でこういうエロの匂いを感じることがとても少ない国なので、こんなに堂々と「セックストイ」とか看板出してる店は、いったいどんな感じなんだろうと、本当に中を見てみたかったです。
失敗した!!!!!
さて、じつはポカラに到着した時点で、腰痛がひどいことになっていたちーけんさん。
ネパールに着いて以来、連日の長時間にわたる車の移動で、もう腰が痛くて痛くて。
このポカラの街歩きも、じつは腰が痛くて「ひーひー」言いながら回っていたんですが、ついに音を上げてホテルの近くにあった薬局に駆け込みました。
「PHARMACY」(薬局)って書いてあるのわかります?
店に入ると、でっぷり太ったネパール人のおばちゃんが店番をしてました。
お恥ずかしながら、「腰」を英語でなんというか思い出せなかったので、「アイハブ・ア・エイク(痛み)!」と言いながら腰を指さし、「湿布をくれ」をボディランゲージで伝えるべく、手で四角を作ってそれをぺたっと腰に貼る動作を繰り返すこと3回。
最初はけげんな顔で見ていたおばちゃんが、笑いながら「OH!」と言うと、店の奥から「これ?」と言いながら、湿布を持ってきてくれました(写真)。
しかし……これまで見たことがない感じの湿布です。
持ってみるとわかりますが、ガムテープみたいな質感で、ごわごわしててビックリしました(笑)。
ちなみに4枚で1000ルピーだと言われ、「ノー! イッツ・ツー・エクスペンシブ! プリーズ・ディスカウント!」と叫ぶと、おばちゃんは800ルピーに負けてくれましたが、たぶんそれでもこれ相当ぼられてます。
ネパールで800ルピーあれば、いいレストランでフルコース食える感じです(笑)。
ともあれ、ホテルに戻ってこのごわごわ湿布を腰に貼りました。
まったく効き目は期待しないまま……。
そうこうしているうちに夕方6時になったので、ホテルのレストランに夕食を取りにいきました。
ホテル内に「グルカレストラン」というレストランが併設されており、宿泊代に夕食代も含まれているので、こりゃ食べにゃ損損と…。
「グルカ」というのは、ネパール国内の地方名、民族名です。
このグルカの人々は精強で知られ、古くから国外に傭兵として出稼ぎに出てきました。
英国軍にもグルカ兵の部隊はあり、数々の戦争で輝かしい功績を立てたことで知られています。
いまだにこの「グルカ兵」は世界最強との呼び声も高く、これといった輸出産業のないネパールでは、彼らが国外で傭兵をやって稼ぐ外貨は貴重な収入源にもなっています。
ここのレストランとホテルは、このグルカ兵出身のオーナーが経営しているそうで、レストランの名前もそこから来ているそう。
グルカ料理というのを食べられるのかな~と期待してメニューを見たら、普通の西洋料理のレストランでした(笑)。
ちょっぴり残念でしたが、ディナーのフルコースをいただきます。
最初は、マッシュルームのスープから。
メインはチキンを頼みました。
だいたいフランスの植民地だったところ(ベトナム、ラオス、カンボジア等々)の料理は美味く、イギリスの植民地だったところ(エジプト、インド、アメリカ等々)の料理は不味いというのが、友人の海外ジャーナリストたちによる定評でもありますが、ネパールは元英国領。
正直なところ、このチキンも大変あっさりというか大味というか……。
味気ないので自分で塩と胡椒を振ってなんとか食べました。
デザートにキャラメルチョコアイスを頼んでみました。
これは普通に美味しかったです。
食べ終わった後にもう一度街をぶらぶらして、ホテルに戻りました。
向こうに見える明るい辺りがメインストリートで、ホテルはそこから30秒ほどこちら側に歩いたところにあります。
ネパールは治安が非常にいいので、あまり心配せずにひょいひょい歩けました。
さあ、明日の朝はいよいよヒマラヤの絶景を見に行きます。
朝日に染まるヒマラヤ……。
心配なのは天気だけですが!
――というところで、ネパール旅行記第2回終了です。
毎回無駄に長くなってすいません(汗
恐怖のサファリ編はいかがだったでしょうか…。
ネパールでこんな目に遭うとはまったく思ってなかったので、本当にびっくりしました。
次回は、ヒマラヤの朝日とポカラの市内観光をご紹介する予定です。
またお付き合いくだされば嬉しいです~!
3日目の朝は、インド象に乗ってジャングル地帯に分け入るサファリ観光から始まることに。
ネパールとインドの国境付近に位置し、自然あふれる「チトワン国立公園」でのそんなアクティビティを前に、期待に胸をふくらませてサファリへ向かったちーけんさんを衝撃の事態が襲う!!!!!!
というわけで、ネパール旅行記第2回です!(恐
ホテルから車に乗って10分ほどのところにある、エレファントサファリの象乗り場に着きました。
象の背中には4人乗りのカゴが備え付けられてます。
ちーけんさんは同じホテルにたまたま泊まっていたインド人のカップル、1人旅のアメリカ人の若い女の子と一緒の組になりました。
写真に写ってる乗り場から順番に象の背中に飛び乗って、最後に乗り込んだちーけんさんは左後の席になりました。
これは他の組の人たちですが、こんな風になってジャングルに入っていきます。
乗ってみるまでわかりませんでしたが、象さんの背中は結構揺れます。
でも、地上から3メートルくらいのところから周りを眺められるので、なかなか気分はいいです。
ちーけんチームの象さんもサファリ開始です。
真ん中に見える頭が、象使いのおじさん。
両脇の頭が前方に並んで座ってるインド人カップルちゃん2人組です。
日本人、インド人、米国人という、たまたま乗り合わせただけのこの4人。
この時点ではまったく会話もなく、インド人カポーだけがつねにイチャイチャしながら、各自好き勝手に周りを眺めていたのですが……。
ラプティ川の浅いところを選んで、象さんが川を渡っていきます。
川を渡ると、徹底的に自然が保護されているチトワン国立公園のジャングルの中にいよいよ入って行きます。
象さんは、象使いに木の棒で頭を叩かれると、そのとおりに右に左に曲がり、頭いいんだな~~~と思いながら見てました。
はい、ジャングルの中に入りました。
まだ朝の8時前なので、朝靄がかかってますね。
2012年にタンザニアに行って、本格的な(?)サファリを楽しんだことのあるちーけんさん。
このネパールでのサファリも、車が象に変わっただけで、基本的なやり方は同じでした。
象使いのおじさんが珍しい動物を見付けると、客の4人に声をかけてくれます。
指さす方を見れば、国立公園の中で自由に生きている珍しい動物たちの姿が…というわけです。
写真は、象さんから5メートルくらいのところにうずくまっていたシカの子供。
近づいてきたのが車じゃなくて象さんなせいか、まったく逃げません。
他にも、極彩色の鳥やサルの親子(写真)などを、象使いのおじさんは次々と見付けては、「あそこにいるよ」と教えてくれます。
象さんの背中に揺られながら、いい気分でジャングルの奥深くに分け入ったちーけんさんでしたが…。
出発して15分くらいした時だったでしょうか。
いきなり、象さんが鼻息荒く立ち止まると、一歩も動かなくなったのです。
象使いのおじさんが「シッ! シッ!」とかけ声をかけて足で前進するよう合図をしても、象さんはまったく動こうとしません。
でもまあ、生きてる動物だしこんなことあるかもね~~ぐらいに、客の4人は余裕で周りのジャングルを見ながら、何か珍しい動物でもいないかと探していたのですが……。
その時!!!!!
いきなり象さんが、
「パオーン! パオーーーーーーン!!!!!!!!!!!!!!!!」
と雄叫びを上げ始め、いきなり上に乗ってる客や象使いを振り落とそうとでもするかのように暴れ始めたのです!!!!!!!!!!!!
前後左右に大きく体を揺らして、後ろ足だけで立ち上がろうとします。
もうカゴに乗ってるだけの客4人は、捕まっているのがやっとで、もし象が立ち上がったら高さ3メートルの高さから真っ逆さまに地面に落とされるんじゃないかと思って、生きた心地がしませんでした。
とにかく、あの象の咆哮を一度みなさんにも生で聴かせてあげたい!
あんな恐ろしいものないから…(ぶるぶる
狂ったように「ぱおーん!」と叫びながら、上に乗ってる人間を振り落とそうと暴れる象の背中にね、乗ってる恐怖すごいよ!!!!!!
もう祈るしかないんだもん!!!!
同乗してたインド人の女の子とアメリカ人の女の子は、「ノー! ノー!」と悲鳴を挙げて泣き始めました(当たり前だ
この間、象使いのおじさんは“最終兵器”の鉄の棒を取り出して、それをガンガンに象の頭に突き刺してました。
象は人間に子供のころから調教されてきたわけですが、言うことを聞かないと、この先が鋭く尖った鉄の棒を頭に突き刺されるそうです。
その痛みが怖くて、象は人間の言うことを聞くようになるそうで、象使いのおじさんが「シッ! シッ!」とかけ声を挙げながら、何度も象の頭にそれを突き立ててました。
でも、これがまあなかなか象が落ち着かないんです。
実際には1~2分の出来事だったと思いますが、いやまあ長かった!
象はね、ガチだよ……あいつ、シャレ通じねえよ……マジに殺しに来てたよ、絶対……。
ようやく象が落ち着きを取り戻したときには、アメリカ人の女の子はもうガタガタ震えて泣いてました(そのぐらい怖い
正直、ちーけんさんも象の上から飛び降りて、どこでもいいから逃げたい気分でしたが、野生動物がいっぱいのジャングルの中でそんなことしたら、死んでしまいます。
何とか気持ちを立て直して、女の子たちに「アーユーOK? イッツOK!」と笑顔で声を掛けてあげたら、なんか面白かったらしく他の3人が笑ってくれて、ようやくそれでみんな落ち着きました…やだ…ちーけんさん、超イケメソ…(キュン
最初は口もきかなかった見ず知らずの4人が……心が通じ合って……(なぜか急に美談調
こうしてようやく象さんがまた動き始めたんですが、ちーけんさんの心は完全に折れてました(弱い
もう一刻も早く象さんの背中から降りたかったんですが、サファリは90分間の予定。
……あと1時間もある!!!!!!
もう以後はとにかく象さんが怒らないようにと神に祈るばかりで、(早く時間経て…早く時間経て…)とばかり思ってました(笑)。
写真もほとんど撮る気にならずで。
この後も、象さんがたまに機嫌悪くなるたびに、ちーけん含む客4人はもうパニック寸前になりながら、なんとかジャングルを進んでいったのでした。
上の写真は、お腹空いてるのか、歩きながらジャングルの葉っぱをもぐもぐ食べる象さんのお鼻。
お腹空いてたのかな……。
なので、残り15分くらいになったところで、象使いのおじさんがいきなり象をストップさせて、象から飛び降りた時には、マジでビックリしました。
草むらにオシッコしにいったんですが、もう客4人は激おこですよ。
あれだけ「ぱおーん! ぱおーん!!!!」言ってた象と客だけ残して、いきなりオシッコしにいったんですから!!!
象使いがオシッコしてる間に象がまた暴れたら……もうその時は死……まじに恐怖で脱糞しそうでした!!!
なのに、にこやかに戻ってきた象使いのおっさんは、「おい、カメラで乗ってるところ撮ってやるよ!」みたいなことを満面の笑顔で下から言ってきまして、客4人は全員、「いいから早く象の頭の上に戻れ!!!!」って思ってました。
あのおっさん、絶対許さねぇ…。
こうして、何とかエレファントサファリを終え、ほうほうのていで象を降りたちーけんさん。
あのときほど、「生きてる…」って実感しながらタバコを味わったときはありませんでしたよ!!!!
20分くらい休憩した後、今度はラプティ川をカヌーに乗って下ることになりました。
のんびりカヌーで川下りか……ホッとしながら、カヌーに乗り込んだちーけんさんでしたが、またもやここで惨劇が!!!!!!(辛
今度は中国人のツアー客の団体+ちーけんさんの合計5人で、カヌーに乗り込みました。
ライフジャケットとかなくて大丈夫かな…と思いましたが、ラプティ川は非常に浅く、なくても大丈夫とのこと。
やはり中国人のツアー客が乗ったカヌーがどんどん出発していきました。
このカヌーは、丸太一本をくりぬいてつくっているそうです。
右に見えるジャングルが、さっきまで象さんに乗ってサファリしていたあたりです。
水はとても澄んでいて、魚が泳いでるのもよく見えました。
まだ午前8時過ぎ、暑くもなく、川面を渡る風を気持ちよく感じながら、カヌーを楽しんでいました……。
ちょっと見にくいですが、「ワニ穴」です。
ワニが自分で掘った住処用の穴で、川岸の至るところにありました。
船頭からは、ワニに食われないように水の中には手は入れないようにと言われてました。
とか言ってたら、川辺に本物のワニ発見!
ちょっと見にくいですが、写真を拡大していただければよくわかると思います。
ぴくりとも動かずに甲羅干し(?)してるようでした。
カヌーのへりに止まった真っ赤なトンボ。
日本の赤とんぼとは、まったく色味が違う「赤」ですね!
30分の予定のカヌー川下り、すでに15分ほどが経過して、ちーけんさんはゆったりした気分で風景を眺めていました。
…だが!
…そのとき!!!
かなり前に行ってたはずのカヌー2隻が、前方で進むのを止めて停止しているのが見えました。
とっさに撮った写真なんでわかりにくいと思いますが、ぜひクリックして拡大してみてください。
インドサイがジャングルからのっそのっそと出てきて、川に入ろうとしていたのです。
ここチトワンでのサファリの目玉のひとつがこのインドサイでして、なかなか見られない動物でもあります。
なので、先行2隻は船を止めて、乗客たちにゆっくりとインドサイを見せてあげてたんですね。
ちーけんも、まさかインドサイに出会えると思わなかったので、「おおー!」と思いながら、この日のために持ってきた双眼鏡も取り出して、インドサイに見入っていたのでした。
ところが!!!!!!
ちーけんの乗ったカヌーももっとインドサイに近づこうとしたその時!!!!!!
先行2隻が慌ててこちらに下がってくるではありませんか。
なんとインドサイがあまりに近くに来すぎて、危険な状態になったのです。
先行2隻は、インドサイの視界に入らないようにインドサイの後方に回り込み、そのまま岸に船を着けると、乗客たちを陸地に上げ始めました。
このままでは、インドサイにカヌーが見つかったときに突進されて大惨事になると船頭が判断し、インドサイが登ってこられない位置まで乗客を逃がしたのです。
にわかに緊迫するラプティ河畔!!!
ちーけんの乗ったカヌーは、先行2隻よりはまだインドサイと距離がありましたが、船頭は中国人のツアー客にジャンパーを脱ぐように指示しました。
赤や黄色の派手な色のジャンパーはインドサイの目印になるとのこと、そして極力動かず、絶対に声を出さないようにとも指示されました。
さっきは象に「ぱおーん!」され、今度はインドサイに迫られるちーけんさん。
なんなの……前世の因果の報いとかなの……もうやめて……。
あわせて3隻のカヌーが息を潜めて避難するなか、インドサイはゆっくりと川を渡り始めました。
しかし、デカい…。
この間、ちーけんさんの乗ったカヌーもゆっくりと岸に付け、乗客は川岸に避難するように指示されました。
5分近くも息を殺してたでしょうか!
ふだんはすごく騒がしい中国人ツアー客たちも、まったく一言も発しないほどの緊張に包まれるなか、ようやくインドサイが川を渡って向こう岸に着きました。
「もう大丈夫だ」ということで、ここで写真撮影もOKとなり、ちーけん含めてみんな一斉にシャッターを切りましたよ。
これですね、ぜひ写真を拡大してみてください。
こんなのに突進された絶対死にますから。
本当に身体が鎧に覆われてるのにもビックリです。
てか、こんな危険生物が出てくるところに客を連れてくるなよ!!!!!!!!!(激おこ
ただ、船頭さんたちには、「ユーアーベリーラッキー!」って親指を立てられました(笑)。
まあ、インドサイをこの目で見れたのはたしかによかったですけど!!!!(ツンデレ
インドサイがジャングルに消えたのを確認してカヌーは川下りを再開。
ようやく終点について、今度は象の飼育センターに向かいます。
ここはネパール政府が運営する象の飼育センターで、ざっと見えただけでも30頭近い象が鎖につながれて飼われてました。
しかしさっきの象さんの凶暴ぶりがトラウマとなり、まったく象さんを見ても楽しめないちーけんさん……。
象一頭の世話にだいたい人間3人が必要だそうで、他にもいろいろガイドのSさんから説明を聞きましたが、象さんに対して完全に心を閉ざしてしまったちーけんには……何も……聞こえなかった……(闇
ところが!!!!
園内には、生まれて半年程度という子象ちゃんが一匹、放し飼いされていました!!!
これがもう観光客に大人気で、子象ちゃんの周りにはつねに20人~30人の人だかりが。
ちーけんも子象さんに触ってみたょ……。
肌はごわごわだったけど……。
でも……。
象さんの頭を撫でてみたら、子象さんがちーけんに興味持ったのか、ちーけんの腕を鼻の先でぺろぺろしてくれた……。
その瞬間……。
ちーけんの象さんへの恨みは全部消えたょ……。
ぺろぺろ、ありがとぉ……。
あの感触……ずっと忘れないよ……。
ちーけんと象さんは……ズッ友だょ!!!!!!!!!!(大感動
しかし子象とはいえ、園内で放し飼いにしてるのは、相当にフリーダムだなと思いました(笑)。
だって、これ間違って足踏まれたら死ぬでしょ!!!!!!!
ともあれ、象さんへのトラウマは解消!!!!
象さんにぱおーん攻撃され、インドサイに狙われ、最後に子象さんと和解してと、盛りだくさんのアクティビティとなったチトワン国立公園での観光もこれで終了。
ホテルに戻って昼飯です。
ホテルの昼飯はまたもやビュッフェ。
白飯にダール汁(カップに入ったスープ)、定番のおかず数品というこの形が、ネパールでの食事の基本形です。
これについては、あらためてまた書きます。
これでチトワンでの予定は全終了となりました。
この後は、再び車に乗り込んで、ヒマラヤの絶景地ポカラに向かいます。
ある意味、この「ヒマラヤ山脈の美しく雄大な姿をこの目で見てみたい…」というのが、今回のネパール旅行の最大の目標だったわけですが、その意味では、ヒマラヤの美しい姿が見られる観光地ポカラは、ちーけんネパール旅行の真のクライマックスです。
ちーけんは、ポカラでの予定をとても楽しみに、チトワンを出発しました。
毎度のことですが、車での移動はほぼ寝てました。
だって朝早くから象に乗ったりして眠くて……。
チトワンからポカラまでは4時間ほど。
途中、2時間ほど走ったところで、レストランの付いたドライブインに入って休憩しました(写真)。
車窓から見えるネパールの農村風景。
日本と同じく稲作の田んぼがよく目に付きますが、さすが亜熱帯の国だけあって、一年に2回、お米が収穫できるそうです。
また、小麦畑もよく見ました。
この田舎を走ってるととにかくどこかに山が見えるという感じは、日本の田舎とよく似てるかもしれません。
しかし、ポカラが近づいてきたその時、ガイドのSさんが申し訳なさそうな顔でちーけんに話しかけてきました。
「う~~ん、天気が悪いですね…。いつもなら、もうこのあたりからヒマラヤが見えるんですが…。雲で全然見えないです」
おおおおおおおおおおお…!
ヒマラヤを見るためだけにネパールに来たちーけんさんに死刑宣告!!!!!
「い、いや、きっと明日は晴れますよね、Sさん!」
「そうなってほしいですね…」
ガイドブックでは、4月末はまだ雨期じゃないから晴れてるって書いてあったのに…。
猛烈な不安に襲われながら、ちーけん一行はポカラ市内に入っていきました。
ポカラ市内に到着。
ここポカラは、ヒマラヤの絶景地として世界中から人が集まってきますが、ネパールでも指折りに美しい景勝地であるフェワ湖があることでも有名で、ネパール人の旅行先としても人気です。
フェワ湖畔には、お土産屋やレストラン、ホテル、カフェがひしめきあってます。
最初に着いて、湖畔に並ぶそういった観光客向けの店を見たとき、(あ…これ日光の中禅寺湖の周りにそっくりだ…)と思いました(笑)。
ホテルに到着。
「メーラホテル」です。
メーラというのはヒマラヤ山脈の中の山の一つです。
最初、フロントでチェックインしたら、「本館と東館、どちらも空いてるので、どっちにしますか」と言われました。
聞くと、お客が多いために増設した東館のほうが新しいそうで、もちろんちーけんさんは東館をチョイス。
ところが!!!!!!!(憤怒
いやまあ、外観は綺麗なこのホテル、部屋に入ったらもう最悪でした。
バスルームの壁に穴が空いていて、そこから黒アリが行列して部屋の中に入ってきてたのです~。
当然ながら、ここも停電になっていて、部屋の中は電球一個がようやく点灯できるのみ。
ベッドも綺麗に掃除はされてましたが、シーツも毛布も古くて、心の底からがっくりしました。
おかげで、室内の写真を撮る気にもならず、ホテルは外観しか記録してません。
部屋の中にあまりいたくなかったので、一人でポカラの街を歩いてみることにしました。
ここがメインストリートです。
両脇に、ホテル、レストラン、土産物屋が並んでいます。
晴れていれば、この奥に見える山のさらにその奥に、この街中からでもヒマラヤが見えるはずなんですが……。
フェワ湖の湖畔に出てみました。
やっぱり空には分厚い雲が…。
穏やかに見えるフェワ湖ですが、ガイドのSさんによると、つい先月にも夕方になってボートでこぎ出した観光客が、強風で戻れなくなり、軍のレスキュー隊が向かったものの転覆して亡くなったそう(こわい
湖畔沿いには遊歩道が整備されていました。
世界中どこにもいるサッカー少年。
ただ、ガイドのSさんによれば、いまネパールで一番人気があるスポーツはクリケットだそう。
もともと英国の植民地だったことからクリケットは根強い人気があったそうですが、最近、ネパールのナショナルチームが強くなって、クリケットのW杯でも活躍し、それで一気にクリケット熱が盛り上がっているそうです。
その次に人気なのがバレーボール(なぜかアジアではどこの国に行ってもバレーは人気ありますよね)、サッカーはさらにその次くらいの人気だそう。
観光客向けに果物売ってます。
昨日はチトワンのラプティ河畔で夕日を見ましたが、今日はフェワ湖で…。
ところが、夕日を見ながらひと視線を転じると、向こう岸の山の真ん中辺りが燃えてました(!)。
なにかヒンズー関連の寺院があるようなのですが、明らかに火の手が上がってました。
最後どうなったか見ませんでしたが、鎮火したのかな……。
革製品のお土産屋さん。
なかなかデザインが洒落てて、欧米人がいっぱい見てました。
とりあえず旅先で本屋があると入ってみることにしているちーけんさん。
日本語でいうと「曼荼羅書店」ですかね!
店内はこんな感じ。
書店+文房具店みたいな感じの店でした。
少しはあるかなぁと思った、日本のマンガなどは一切なし!
で、メインストリートに戻ってぶらぶら歩いてたら、こんな看板が出ている店を発見しました。
どう見てもエロショップじゃないですか……。
ところが、なんでかわからないんですが、店の前に若者がたむろしていて、ちーけんさん、その前でこのエロっぽいお店に入る勇気が出ません。
ううーん、明日もう一度来よう…と思ってこのときは店に入らずじまいだったんですが、翌日は時間がタイトで結局ここには中に入らないままで終わってしまいました。
じつは今回のネパール旅行で最大の心残りだったり…。
ネパールって、街中でこういうエロの匂いを感じることがとても少ない国なので、こんなに堂々と「セックストイ」とか看板出してる店は、いったいどんな感じなんだろうと、本当に中を見てみたかったです。
失敗した!!!!!
さて、じつはポカラに到着した時点で、腰痛がひどいことになっていたちーけんさん。
ネパールに着いて以来、連日の長時間にわたる車の移動で、もう腰が痛くて痛くて。
このポカラの街歩きも、じつは腰が痛くて「ひーひー」言いながら回っていたんですが、ついに音を上げてホテルの近くにあった薬局に駆け込みました。
「PHARMACY」(薬局)って書いてあるのわかります?
店に入ると、でっぷり太ったネパール人のおばちゃんが店番をしてました。
お恥ずかしながら、「腰」を英語でなんというか思い出せなかったので、「アイハブ・ア・エイク(痛み)!」と言いながら腰を指さし、「湿布をくれ」をボディランゲージで伝えるべく、手で四角を作ってそれをぺたっと腰に貼る動作を繰り返すこと3回。
最初はけげんな顔で見ていたおばちゃんが、笑いながら「OH!」と言うと、店の奥から「これ?」と言いながら、湿布を持ってきてくれました(写真)。
しかし……これまで見たことがない感じの湿布です。
持ってみるとわかりますが、ガムテープみたいな質感で、ごわごわしててビックリしました(笑)。
ちなみに4枚で1000ルピーだと言われ、「ノー! イッツ・ツー・エクスペンシブ! プリーズ・ディスカウント!」と叫ぶと、おばちゃんは800ルピーに負けてくれましたが、たぶんそれでもこれ相当ぼられてます。
ネパールで800ルピーあれば、いいレストランでフルコース食える感じです(笑)。
ともあれ、ホテルに戻ってこのごわごわ湿布を腰に貼りました。
まったく効き目は期待しないまま……。
そうこうしているうちに夕方6時になったので、ホテルのレストランに夕食を取りにいきました。
ホテル内に「グルカレストラン」というレストランが併設されており、宿泊代に夕食代も含まれているので、こりゃ食べにゃ損損と…。
「グルカ」というのは、ネパール国内の地方名、民族名です。
このグルカの人々は精強で知られ、古くから国外に傭兵として出稼ぎに出てきました。
英国軍にもグルカ兵の部隊はあり、数々の戦争で輝かしい功績を立てたことで知られています。
いまだにこの「グルカ兵」は世界最強との呼び声も高く、これといった輸出産業のないネパールでは、彼らが国外で傭兵をやって稼ぐ外貨は貴重な収入源にもなっています。
ここのレストランとホテルは、このグルカ兵出身のオーナーが経営しているそうで、レストランの名前もそこから来ているそう。
グルカ料理というのを食べられるのかな~と期待してメニューを見たら、普通の西洋料理のレストランでした(笑)。
ちょっぴり残念でしたが、ディナーのフルコースをいただきます。
最初は、マッシュルームのスープから。
メインはチキンを頼みました。
だいたいフランスの植民地だったところ(ベトナム、ラオス、カンボジア等々)の料理は美味く、イギリスの植民地だったところ(エジプト、インド、アメリカ等々)の料理は不味いというのが、友人の海外ジャーナリストたちによる定評でもありますが、ネパールは元英国領。
正直なところ、このチキンも大変あっさりというか大味というか……。
味気ないので自分で塩と胡椒を振ってなんとか食べました。
デザートにキャラメルチョコアイスを頼んでみました。
これは普通に美味しかったです。
食べ終わった後にもう一度街をぶらぶらして、ホテルに戻りました。
向こうに見える明るい辺りがメインストリートで、ホテルはそこから30秒ほどこちら側に歩いたところにあります。
ネパールは治安が非常にいいので、あまり心配せずにひょいひょい歩けました。
さあ、明日の朝はいよいよヒマラヤの絶景を見に行きます。
朝日に染まるヒマラヤ……。
心配なのは天気だけですが!
――というところで、ネパール旅行記第2回終了です。
毎回無駄に長くなってすいません(汗
恐怖のサファリ編はいかがだったでしょうか…。
ネパールでこんな目に遭うとはまったく思ってなかったので、本当にびっくりしました。
次回は、ヒマラヤの朝日とポカラの市内観光をご紹介する予定です。
またお付き合いくだされば嬉しいです~!
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