下河辺長流とは? わかりやすく解説

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しもこうべ‐ちょうりゅう〔しもかうべチヤウリウ〕【下河辺長流】

読み方:しもこうべちょうりゅう

[1627〜1686]江戸前期歌人国学者大和の人。歌道伝統主義打破主張し万葉集注釈研究新風示した。著「万葉集管見」「林葉累塵集」「晩花集」。


しもこうべちょうりゅう 【下河辺長流】

江戸前期古典学者。大和生まれ。名は共平、長流は号だがナガルとも読む。別に長竜と書くこともある。木下長嘯子歌道学び、著『万葉集管見』などで万葉学者として一家成した契沖親交があり、自分徳川光圀から委嘱され『万葉集』註釈病気果せぬため契沖推挙し契沖有名な万葉代匠記』を著したが、その代匠とは学匠長流代って成したとの意である。(一六二七~八六)→ 契沖

下河辺長流

読み方しもこうべ ちょうりゅう(ながる)

江戸前期国学者大和宗田生。本姓小崎、下河辺母方の姓、名は共平、別号に長龍、通称彦六若くして歌道通じ木下長嘯子師事する。僧契冲親交がある。国学復古先駆者。貞亨3年(1686)歿、63才。

下河辺長流

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/27 07:00 UTC 版)

下河辺 長流(しもこうべ ちょうりゅう / ながる、寛永4年(1627年)? - 貞享3年6月3日1686年7月22日[1])は、江戸時代前期の歌人・和学者。姓は片桐氏の家臣小崎氏であるが、母方の姓である下河辺氏を名乗る[1]。名は共平[1]。通称は彦六[1]。別号は長龍、吟叟居。享年は60歳説、62歳説、63歳説の3つの説がある[1]大和国立田の生まれとも、宇多の生まれともいう[1]

少年時代は遊猟に熱中したが、叔父の諫めによって歌学に専心する[1]。1647年(正保4年)木下長嘯子に私淑し[1]、1650年(慶安3年)俳諧連歌の祖西山宗因連歌を学ぶ[1]。1655年(承応4年)頃から三条西家青侍として仕え[1]、6年後に『万葉集』の書写が許され[1]、さらに8年をかけて書写を終えた[1]。書写のかたわら『歌仙抄』『万葉集名寄』『万葉集管見』などの注釈書を残した[1]。三条西家を辞した後、1670年寛文10年)に『林葉累塵集(りんようるいじんしゅう)』20巻を刊行した[1]。この作品は、最初の地下(じげ=一般庶民)の歌人による撰集である[要出典]。1678年(延宝6年)『林葉累塵集』の続編とも言える『萍水和歌集』20巻を刊行[1]。その後、徳川光圀から『万葉集』の注釈を依頼されたが[1]、病気のため没する。『万葉集』の注釈は、交流のあった契沖に引き継がれた[1]戸田茂睡とともに江戸時代初期における国学の先駆者となった[要出典]。大正4年(1915年)、正五位を追贈された[2]

上記のほか、注釈書に『万葉集鈔』『百人一首三奥抄』、歌学書に『枕詞燭明抄』『続歌林良材抄』がある[1]。没後、契沖が編集した歌集『晩花和歌集』がある[1]

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s 日本古典文学大辞典編集委員会 『日本古典文学大辞典第3巻』岩波書店、1984年4月、250-251頁。 
  2. ^ 田尻佐 編『贈位諸賢伝 増補版 上』(近藤出版社、1975年)特旨贈位年表 p.36



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