香港スプリントとは? わかりやすく解説

香港スプリント

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/08 07:26 UTC 版)

香港スプリント
Hong Kong Sprint
2023年香港スプリント優勝トロフィー
競馬場 沙田競馬場
創設 1999年12月12日
距離 芝1,200m
格付け G1
賞金 1着賞金1456万香港ドル
賞金総額2600万香港ドル
出走条件 サラブレッド3歳以上
負担重量 126ポンド (約57.2 kg)、牝馬4ポンド (約2 kg)減
テンプレートを表示

香港スプリントホンコンスプリント; 中: 香港短途錦標/英: Hong Kong Sprint)とは毎年12月中旬に香港沙田競馬場の芝1200メートル (m)で行われる3歳以上の競馬競走である。

香港国際賽事(香港国際競走)として、香港カップ (芝2000 m)・香港マイル (芝1600 m)・香港ヴァーズ (芝2400 m)といった国際G1(グループワン)と同日に開催されている。

香港競馬年度シーズンの最初の短距離路線のG1競走でヨーロッパ日本オセアニアから第一線級のスプリンターが多数出走する。

近年の日本競馬においてはスプリンターズステークス2000年に10月第1週に移動した事により、スプリント路線のその年の締め括りとして当競走に出走するローテーションが定着しつつある。2012年は日本のロードカナロアが優勝。これで香港国際賽事の全てのレースで日本馬が優勝したことになる。

歴史

  • 1999年 国際リステッド競走として創設、当初の施行距離は芝1000メートル (m)。
  • 2000年 国際G3に昇格。
  • 2001年
    • 国際G2に昇格。
    • オーストラリア調教馬のFalvelon(ファルヴェロン)が史上初の連覇。
  • 2002年
    • 国際G1に昇格。
    • All Thrills Too(オールスリルズトゥー)が当時のレコード56秒4で優勝。史上初の3連覇を狙ったファルヴェロンは3着に終わった。
  • 2004年 地元香港の英雄Silent Witness(サイレントウィットネス)が当時13戦無敗のまま、2頭目の連覇。
  • 2006年
    • グローバル・スプリント・チャレンジシリーズに参加し、その最終戦として開催(2017年を最後に休止)。それに伴い施行距離を芝1200 mに変更。スタート地点も従来の直線コースからバックストレッチへ移動。
    • Absolute Champion(アブソリュートチャンピオン)が2021年現在も記録されているレコード1分07秒8で優勝。2着サイレントウィットネスに4馬身4分の1での勝利は当時最大着差だった。
  • 2009年 地元香港のセイクリッドキングダム2007年以来2度目の優勝を達成した。
  • 2010年 南アフリカ共和国のジェイジェイザジェットプレーンが優勝。同レースはそれまでオーストラリアの出身馬の優勝が目立っていたが、オーストラリア出身以外で初の優勝になった。
  • 2011年 総賞金を1200万から1400万香港ドルへと200万ドル増やし香港ヴァーズと同じ賞金額になった。
  • 2012年 日本のロードカナロアが優勝。
  • 2013年 日本のロードカナロアが史上3頭目の連覇。2着のアイルランド調教馬・ソールパワーに5馬身差をつけての優勝は、これまで記録していたアブソリュートチャンピオンの従来の記録を7年振りに更新した。
  • 2018年 ミスタースタニングが史上4頭目の連覇。
  • 2020年 日本のダノンスマッシュが優勝。
  • 2021年 多重落馬により、アメージングスター・ナブーアタックの2頭が予後不良となる[1]。他にも日本のピクシーナイトら2頭が競走中止し、競走中止は出走馬12頭の 1/3 を占める計4頭となった[2]

歴代優勝馬

回数 施行日 調教国・優勝馬 (欧文名) 日本語読み
カタカナ
性齢 勝時計 優勝騎手 管理調教師
第1回 1999年12月12日 靚蝦王 (Fairy King Prawn) フェアリーキングプローン 騸4 0:56.5 S.キング 姚本輝
第2回 2000年12月17日 飛快龍 (Falvelon) ファルヴェロン 牡5 0:56.7 D.オリヴァー D.ボーゴーア
第3回 2001年12月16日 飛快龍 (Falvelon) ファルヴェロン 牡5 0:57.0 D.オリヴァー D.ボーゴーア
第4回 2002年12月15日 更歡笑 (All Thrills Too) オールスリルズトゥー 騸5 0:56.4 G.モッセ D.ヘイズ
第5回 2003年12月14日 精英大師 (Silent Witness) サイレントウィットネス 騸4 0:56.5 F.コーツィー A.クルーズ
第6回 2004年12月12日 精英大師 (Silent Witness) サイレントウィットネス 騸5 0:56.8 F.コーツィー A.クルーズ
第7回 2005年12月11日 電光火力 (Natural Blitz) ナチュラルブリッツ 騸5 0:57.6 G.スコフィールド D.クルーズ
第8回 2006年12月10日 騏綵 (Absolute Champion) アブソリュートチャンピオン 騸5 1:07.8 B.プレブル D.ホール
第9回 2007年12月9日 蓮華生輝 (Sacred Kingdom) セイクリッドキングダム 騸4 1:08.4 G.モッセ 姚本輝
第10回 2008年12月14日 創惑 (Inspiration) インスピレーション 騸4 1:08.68 D.ビードマン J.ムーア
第11回 2009年12月13日 蓮華生輝 (Sacred Kingdom) セイクリッドキングダム 騸6 1:09.16 B.プレブル 姚本輝
第12回 2010年12月12日 卡通飛機 (J J the Jet Plane) ジェイジェイザジェットプレーン 騸6 1:08.84 P.ストライドム L.ホウタラギス
第13回 2011年12月11日 天久 (Lucky Nine) ラッキーナイン 騸4 1:08.98 B.プレブル C.ファウンズ
第14回 2012年12月9日 龍王 (Lord Kanaloa) ロードカナロア 牡4 1:08.50 岩田康誠 安田隆行
第15回 2013年12月8日 龍王 (Lord Kanaloa) ロードカナロア 牡5 1:08.25 岩田康誠 安田隆行
第16回 2014年12月14日 友瑩格 (Aerovelocity) エアロヴェロシティ 騸6 1:08.57 Z.パートン P.オサリバン
第17回 2015年12月13日 幸福指數 (Peniaphobia) ペニアフォビア 騸4 1:08.74 J.モレイラ A.クルーズ
第18回 2016年12月11日 友瑩格 (Aerovelocity) エアロヴェロシティ 騸8 1:08.08 Z.パートン P.オサリバン
第19回[3] 2017年12月10日 紅衣醒神 (Mr Stunning) ミスタースタニング 騸5 1:08.40 N.ローウィラー J.サイズ
第20回[4] 2018年12月9日 紅衣醒神 (Mr Stunning) ミスタースタニング 騸6 1:08.85 K.ティータン F.ロー
第21回[5] 2019年12月8日 爭分奪秒 (Beat The Clock) ビートザクロック 騸6 1:08.12 J.モレイラ J.サイズ
第22回[6] 2020年12月13日 野田重擊 (Danon Smash) ダノンスマッシュ 牡5 1:08.45 R.ムーア 安田隆行
第23回[7] 2021年12月12日 顯心星 (Sky Field) スカイフィールド 騸5 1:08.66 B.シン C.ファウンズ
第24回[8] 2022年12月11日 福逸 (Wellington) ウェリントン 騸6 1:08.76 R.ムーア R.ギブソン
第25回[9] 2023年12月10日 金鑽貴人 (Lucky Sweynesse) ラッキースワイニーズ 騸5 1:09.25 Z.パートン K.マン
第26回[10] 2024年12月8日 嘉應高昇 (Ka Ying Rising) カーインライジング 騸4 1:08.15 Z.パートン D.ヘイズ

日本調教馬の成績

脚注

  1. ^ 【香港スプリント】ピクシーナイト馬体は異常なし、香港の2頭が予後不良に | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2021年12月12日閲覧。
  2. ^ 香港スプリント(G1) 芝右1200 m / 天候 : / 芝 : 良 - netkeiba.com (2021.12.12)
  3. ^ 2017年香港スプリントの結果日本中央競馬会 (JRA)、2017年12月10日閲覧
  4. ^ 2018年香港スプリントの結果”. 日本中央競馬会 (2018年12月9日). 2018年12月9日閲覧。
  5. ^ 2019年香港スプリントの結果”. 日本中央競馬会 (2019年12月8日). 2019年12月8日閲覧。
  6. ^ 2020年香港スプリントの結果日本中央競馬会 (JRA)、2023年12月10日閲覧
  7. ^ 2021年香港スプリントの結果日本中央競馬会 (JRA)、2021年12月14日閲覧
  8. ^ 2022年香港スプリントの結果日本中央競馬会 (JRA)、2023年12月10日閲覧
  9. ^ 2023年香港スプリントの結果日本中央競馬会 (JRA)、2023年12月10日閲覧
  10. ^ 2024年香港スプリントの結果日本中央競馬会 (JRA)、2023年12月10日閲覧

外部リンク


香港スプリント

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 16:02 UTC 版)

日本調教馬の日本国外への遠征」の記事における「香港スプリント」の解説

1999年1000メートル競走として設立され2000年国際G32001年国際G22002年国際G1に昇格2006年からは1200メートル行われている。2012年2013年ロードカナロア連覇達成している。 回施行日参戦馬名英語表記漢字表記性齢騎手管理調教師着順出典第3回 2001年12月16日 ダイタクヤマト Daitaku Yamato 大德大和 牡7 江田照男 石坂正 12メジロダーリング Mejiro Darling 目白情人 牝5 吉田豊 大久保洋吉 13第4回 2002年12月15日 ショウナンカンプ Shonan Kampf 湘南之戰 牡4 藤田伸二 大久保洋吉 10ビリーヴ Believe 信念 牝4 武豊 松元省一 12第6回 2004年12月12日 サニングデール Sunningdale 陽光谷 牡5 福永祐一 瀬戸口勉 7着 カルストンライトオ Calstone Light O 金鎮之光 牡6 大西直宏 大根田裕之 14第7回 2005年12月11日 アドマイヤマックス Admire Max 大賞識 牡6 上村洋行 橋田満 11第8回 2006年12月10日 シーイズトウショウ She is Tosho 藤田小姐 牝6 池添謙一 鶴留明雄 10メイショウボーラー Meisho Bowler 名將球手 牡5 福永祐一 白井寿昭 競走中止 第10回 2008年12月14日 ローレルゲレイロ Laurel Guerreiro 桂冠戰士 牡4 四位洋文 昆貢 8着 トウショウカレッジ Tosho Courage 東商勇者 牡6 池添謙一 池添兼雄 9着 第11回 2009年12月13日 ローレルゲレイロ Laurel Guerreiro 桂冠戰士 牡5 藤田伸二 昆貢 13第13回 2011年12月11日 カレンチャン Curren chan 真機伶 牝4 池添謙一 安田隆行 5着 パドトロワ Pas De Trois 三人共舞 牡4 安藤勝己 鮫島一歩 14第14回 2012年12月09ロードカナロア Lord Kanaloa 龍王 牡4 岩田康誠 安田隆行 1着 カレンチャン Curren chan 真機伶 牝5 池添謙一 安田隆行 7着 第15回 2013年12月08ロードカナロア Lord Kanaloa 龍王 牡5 岩田康誠 安田隆行 1着 第16回 2014年12月14日 ストレイトガール Straight Girl 真誠少女 牝5 岩田康誠 藤原英昭 3着 スノードラゴン Snow Dragon祥龍 牡6 大野拓弥 高木登 8着 リトルゲルダ Little Gerda 哥爾達 牝5 M.デムーロ 鮫島一歩 14第17回 2015年12月13日 ミッキーアイル Mikki Isle 覓奇島 牡4 浜中俊 音無秀孝 7着 ストレイトガール Straight Girl 真誠少女 牝6 戸崎圭太 藤原英昭 9着 サクラゴスペル Sakura Gospel 櫻花福音 牡7 Z.パートン 尾関知人 12第18回 2016年12月11日 ビッグアーサー Big Arthur 大仁大勇 牡5 R.ムーア 藤岡健一 10レッドファルクス Red Falx 彎刀赤駿 牡5 M.デムーロ 尾関知人 12第19回 2017年12月10日 レッツゴードンキ Let's go Donki 唐吉快跑 牝5 岩田康誠 梅田智之 6着 ワンスインナムーン Once in a Moon 每月一回 牝4 Z.パートン 斎藤誠 12第20回 2018年12月09ファインニードル Fine Needle 成針 牡5 川田将雅 高橋義忠 8着 第21回 2019年12月08ダノンスマッシュ Danon Smash 野田重擊 牡4 L.デットーリ 安田隆行 8着 第22回 2020年12月13日 ダノンスマッシュ Danon Smash 野田重擊 牡5 R.ムーア 安田隆行 1着 タワーオブロンドン Tower of London 倫敦塔 牡5 W.ビュイック 藤沢和雄 13第23回 2021年12月12日 レシステンシア Resistencia 拉丁城市 牝4 C.スミヨン 松下武士 2着 ダノンスマッシュ Danon Smash 野田重擊 牡6 川田将雅 安田隆行 8着 ピクシーナイト Pixie Knight 妙發靈機 牡3 福永祐一 音無秀孝 競走中止

※この「香港スプリント」の解説は、「日本調教馬の日本国外への遠征」の解説の一部です。
「香港スプリント」を含む「日本調教馬の日本国外への遠征」の記事については、「日本調教馬の日本国外への遠征」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「香港スプリント」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

','','','','','','','','','','','','','','','','','',''];function getDictCodeItems(a){return dictCodeList[a]};

すべての辞書の索引

「香港スプリント」の関連用語











香港スプリントのお隣キーワード
検索ランキング
';function getSideRankTable(){return sideRankTable};

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



香港スプリントのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの香港スプリント (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの日本調教馬の日本国外への遠征 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS