静止流体の圧力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/15 03:53 UTC 版)
流体の基本的性質により、流体はせん断応力が存在している状態では静止状態を保つことができない。しかし、流体はどのような表面に接していてもその表面の法線方向に圧力を与える。流体のある部分を無限小の立方体と考えたとき、この立方体の全ての面は等しい圧力を持つ、という平衡の原理に従う。これが成り立たない場合、流体は合力の生じる方向に動いてしまう。よって流体の静止状態の流体の圧力は等方的であり、全ての方向に同じ大きさをもつ。流体はこの特性によりパイプや管を経由して力を伝えることができる。即ち、パイプなどの中の流体に印加された力は流体によって伝播され、パイプの反対側へと伝わる。 この概念は1647年にフランス人の数学者であり哲学者であるブレーズ・パスカルによって少し拡張された形で数式化され、パスカルの原理として知られている。この法則は水理学において多くの重要な応用がなされている。
※この「静止流体の圧力」の解説は、「流体静力学」の解説の一部です。
「静止流体の圧力」を含む「流体静力学」の記事については、「流体静力学」の概要を参照ください。
- 静止流体の圧力のページへのリンク