釜房湖
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 03:02 UTC 版)
ダム湖である釜房湖は、仙台市の水がめであると同時に宮城県民の憩いの場の一つとなっている。釜房湖は国土交通省直轄ダムとしては早い時期から湖周辺の環境整備を手掛けている。これは1973年(昭和48年)に水源地域対策特別措置法(水特法)が施行され、水没対象住民に対する補償整備と共に水源地域に対する広域環境整備が河川管理者・ダム事業者の責務として明確化されたことが背景にある。 1975年(昭和50年)、建設省東北地方建設局(当時)は釜房湖畔の周辺整備事業に着手し、1980年(昭和55年)には「釜房湖畔公園」をオープンさせた。この公園はその後も順次拡張し、広大な敷地面積に四季の花々や遊歩道、キャンプ場などを設けていった。こうした拡充を続けて行くうちに国営公園として発展させるという構想が持ち上がり、それは1989年(平成元年)に国営みちのく杜の湖畔公園の開設として結実した。全国で十番目、東北では初となる国営公園の整備により釜房湖は宮城県南部の主要な行楽地となるに至った。湖周辺では渡り鳥から猛禽類に至るまで多種にわたる鳥類が生息するほか、ヤマメ・イワナ・コイなどの魚類も豊富に存在する。特に魚類については学術的に貴重な種として指定されているゼニタナゴの棲息も確認されている。ただし釜房湖は水位の変動が比較的激しいため、一部地域[どこ?]では入漁が禁止されている。 また、ダムの宿命ともいえる堆砂の進行を防止するため、1997年(平成9年)より釜房湖に流入する碁石川(太郎川)、北川、前川に流砂を貯めて釜房湖の堆砂を防ぐ「貯砂ダム」を建設し、ダム機能の半永久的な維持を図っている。
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