通気性のある栓
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/13 06:39 UTC 版)
綿栓 綿をそのまま、あるいはガーゼなどで包んで形を整えて栓にしたものである。乾熱滅菌が可能で、通気性のある安価な培養栓として利用されている。普通、綿栓に使う綿は脱脂されていない綿(青梅綿)である。これは、脱脂綿では細菌などの粒子を捕捉する力が弱いこと、綿繊維の脱落によるコンタミネーションが多いこと、などの理由による。古典的なものであり、現在ではほとんど以下のようなものに置き換えられている。なお、セルロース分解能の強い菌類には侵される場合がある。 紙栓 セルロース製の使い捨ての栓で、綿栓の代用品である。乾熱滅菌が可能。ステリ・プラグなどの商品名で販売されている。通気性がよいため主にカビの培養に使用される。 ウレタン栓 発泡ウレタンを素材とする栓。スポンジ状のポリウレタンを容器の口に合うような大きさに加工したものである。通気性があり、綿栓よりも耐久性に優れる。 シリコセン シリコーン樹脂を素材とする栓。ウレタン栓同様、スポンジ状のシリコーンを容器の口に合うような大きさに加工したものである。乾熱滅菌が可能で、短時間であれば 350℃ ほどの高温にも耐える上、耐薬品性も備える。通気性は綿栓よりやや劣るが、大抵の細菌の培養に使用できる。シリコーンの発泡を大きくして通気性を高めたバイオシリコという姉妹品もある。なお、シリコセンおよびバイオシリコは信越ポリマー株式会社の登録商標である。
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