走馬灯
「走馬灯」とは、中心部から発せられた光により内側の影絵が回転しながら煌びやか写るように細工された灯籠のことである。光源は本来はロウソクであるが、現代的な走馬灯では電気が用いられることが多い。
走馬灯の起源や由来
走馬灯は元々中国に起源があり、日本では江戸時代の中頃にもたらされ、夏の夜の娯楽のための玩具として用いられていた。現在の日本においても、一部の地域ではお盆の際に走馬灯を飾る風習が残っている。走馬灯現象・走馬灯のように思い出す
人が死ぬ間際に人生の様々な情景や記憶が脳裏に浮かんでは消えて行くことは「走馬灯のように」と形用され、「走馬灯のように思い出した」などとも表現される。こうした現象は「走馬灯現象」「走馬灯体験」とも呼ばれ、また、臨死から生還した人々が死ぬ場際に見た様々な情景や蘇った記憶のこと自体を比喩的に「走馬灯」と呼ぶこともある走馬灯の英語表現・英訳
灯籠の一種としての走馬灯を厳密に表す英単語はないものの意味的に伝わるように英訳するならば「revolving lantern」という表現が挙げられる。また、死ぬ場際に脳裏に浮かんだ記憶や出来事という意味での走馬灯については、英語では「life review」または「flashback before death」という風に呼ばれる。
走馬灯
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/31 06:02 UTC 版)
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走馬灯、走馬燈(そうまとう)とは内外二重の枠を持ち、影絵が回転しながら写るように細工された灯籠の一種[1]。回り灯籠とも。中国発祥で日本では江戸中期に夏の夜の娯楽として登場した。俳諧では夏の季語。
仕組み
走馬灯の仕組みは、基本的に影絵芝居と共通する。光源は蝋燭(現在は安全のため電気式のものが普通)で、二重の枠のうち紙を張った外側の枠がスクリーンになっている。内側の枠の軸に人や馬の絵を切り抜いた紙を貼る[2]。
ひとりでに影絵が動くのは、この内側の枠の構造に工夫があるからである。枠に取り付けられた軸の上に風車が付いており、蝋燭の熱が空気を暖めて起こる煙突効果による上昇気流を受けて回転する仕掛けになっている。そのため、内枠に取り付けた絵の影が回転する[2]。
もともと影絵ということもあって地味なものだったが、現在はカラーセロファンなどの普及によって鮮やかな色つきの影絵が写るものもある。
用途
現在の日本ではお盆の際に飾る風習のある地域がある。
慣用句
死に際に見るという、自らの人生の様々な情景が脳裏に次々と現れては過ぎ去っていくさま(ライフレビュー)を、「走馬灯のように」と形容する[3]。
脚注
出典
関連項目
参考文献
- 目時伸哉 (2010). 父親として知っておきたい理科の常識. PHP研究所. p. 197. ISBN 9784569790282
- 小川仁志 (2021). 『鬼滅の刃』で哲学する. PHP研究所. p. 74. ISBN 9784569901305
走馬灯
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/06 22:40 UTC 版)
日本ではお盆などに使う灯篭で表面の影絵模様がゆっくり回転する走馬灯は、中心に蝋燭を置き、その外側に表面に絵を描いた円筒形で回転可能な火袋(紙製の円筒)と、そのさらに外側に固定された火袋を設けた提灯の1種である。蝋燭に火を燈すと、その熱で火袋の中で煙突効果が生じ、回転可能な火袋が回る、同時にこの火袋に描かれた絵の影が、外側の火袋に動いているように写し出される。なお、類似の装置として、蝋燭の代わりに白熱電球を設置し、白熱電球によって発生した熱を利用して、同様の動作をさせた物も存在する。
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