皇朝十二銭とは? わかりやすく解説

こうちょう‐じゅうにせん〔クワウテウジフニセン〕【皇朝十二銭】

読み方:こうちょうじゅうにせん

奈良・平安時代日本鋳造した12種類銭貨総称和同開珎(わどうかいちん)(708)・万年通宝760)・神功開宝765)・隆平永宝796)・富寿神宝(818)・承和昌宝(835)・長年大宝(848)・饒益神宝(859)・貞観(じょうがん)永宝(870)・寛平大宝(890)・延喜通宝(907)・乾元大宝(958)で、いずれも小形円板状中央正方形の穴がある。本朝十二銭


皇朝十二銭

読み方:コウチョウジュウニセン(kouchoujuunisen)

奈良時代から平安時代12種の銅銭


皇朝十二銭

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/27 14:52 UTC 版)

皇朝十二銭(こうちょうじゅうにせん)は、708年和銅元年)から963年応和3年)にかけて律令制下の日本で鋳造された12種類の銅銭の総称。本朝十二銭(ほんちょうじゅうにせん)、皇朝十二文銭(こうちょうじゅうにもんせん)とも呼ばれる。


  1. ^ a b 今村啓爾 『富本銭と謎の銀銭』 小学館、2001年
  2. ^ 利光三津夫「神功銭鋳造をめぐる史的背景」『法学研究-皇朝銭に対する政治史的研覈』43巻10号(1970年)。森明彦「奈良時代末期の銭貨をめぐる矛盾と対策」『日本古代貨幣制度史の研究』(塙書房、2016年) ISBN 978-4-8273-1283-6
  3. ^ 高橋照彦 「銭貨と土器からみた仁明朝」角田文衞監修・古代學協會編『仁明朝史の研究』 思文閣出版、2011年
  4. ^ 続日本後紀』承和6年10月1日条
  5. ^ 甲賀宜政 『古銭分析表 考古学雑誌』第9巻第7号、1919年
  6. ^ 三上隆三 『江戸の貨幣物語』 東洋経済新報社、1996年
  7. ^ a b 榎村寛之 「平安時代中期の京内銭貨幣流通についての一考察 ‐長徳二年(九九六)十二月十七日の「贓物勘文」を読む‐」栄原永遠男 編『日本古代の王権と社会』 塙書房、2010年


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皇朝十二銭

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 07:21 UTC 版)

日本の貨幣史」の記事における「皇朝十二銭」の解説

和同開珎発行量が増えるにつれて物価上昇して711年和同4年)は穀6升=銭1文が、751年天平勝宝3年)には穀6升=銭30文に上がった物価上昇受けて律令政府は、私鋳銭への対策という名目で新貨幣発行した次に発行され万年通宝は、量は和同開珎と同じでありながら和同開珎10倍の価値を持つと定められた。708年和銅元年)から平安時代中期958年天徳2年)にかけての250年間に12種類銅貨発行され朝廷発行したことから皇朝十二銭と呼ばれた発行年は以下の通りである。 貨幣発行和同開珎 708年和銅元年万年通宝萬年通寳) 760年天平宝字4年神功開宝神功開寳) 765年天平神護元年隆平永宝(隆平永寳) 796年延暦15年富寿神宝富壽神寳818年弘仁9年承和昌宝承和昌寳) 835年承和2年長年大宝長年大寳) 848年嘉祥元年饒益神宝(饒益神寳) 859年貞観元年貞観永宝貞観永寳) 870年貞観12年寛平大宝寛平大寳) 890年寛平2年延喜通宝延喜通寳) 907年延喜7年乾元大宝(乹元大寳) 958年天徳2年奈良時代には、平城京のある畿内その周辺地域中心として銅貨使われた。しかし原材料生産は、酸化銅成分とする孔雀石などからの製錬は容易であるが、火山が多い日本列島では当時製錬が困難である硫化銅成分とする黄銅鉱産出主体だった。そのため中世精錬技術向上するまでは慢性的に不足して含有率低下した和同開珎含有率90パーセントから万年通宝78パーセント富寿神宝66パーセント低下続き代わりに鉛の含有率が増えてゆく。律令政府改鋳益を得るため、改鋳のたびに目方と質が低下した新貨を旧貨の10倍の価値通用させようとした。交換比率8つ銅貨記録残っており、それにもとづけば、延喜通宝1枚和同開珎1億と同じ価値となる。実際には旧貨よりも含有率が低い新貨を、価値が高いものとして扱ったため、旧貨は退蔵されて流通されなくなる。そこで朝廷では和同開珎使用禁止して蓄銭禁止令を出し蓄銭叙位令廃止した。これらの施策は、通貨量の確保と、インフレーション防止目的だったとされる

※この「皇朝十二銭」の解説は、「日本の貨幣史」の解説の一部です。
「皇朝十二銭」を含む「日本の貨幣史」の記事については、「日本の貨幣史」の概要を参照ください。

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