演劇など
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 15:25 UTC 版)
20世紀ソビエト連邦時代の研究者アナトーリイ・ベールキンによれば、芝居や祭りの儀礼など民衆劇を主としたレパートリーはスコモローフの中でも定住型の芸人によって演じられ、一方、放浪型の芸人はペトルーシカ(人形劇)、ラヨーク(のぞきからくり)、熊使いなど、長時間の準備を必要としない機動性を持つレパートリーを開拓していったとする。 ロシアの定住農耕民にとって大きな民俗儀礼としてクリスマス週間があり、期間中に行われる仮装やめぐり歩きなどの遊興は、後の演劇の形成に深く結びついている。スコモローフは、これをはじめとして婚礼や埋葬式など民衆の集いや遊興に中心的な役割を果たした。仮装や歌舞、演技などを通じて民衆にパロディとファルス(笑劇)の形式を与えたことで、スコモローフはロシアの笑いの文化と同時に演劇の起源をもたらした。このような演劇の際だった特徴は、見物人の直接参加がなされていたことである。スコモローフの歌や踊りが元になり、後に民衆劇場や民俗的な題材による芝居の上演が生まれた。 また、17世紀の民俗的な風刺文学『カマリンスカヤ』や『バールィニャ』は、その原典をスコモローフの芸術に見ることができる。
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