温帯低気圧
温帯低気圧
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温帯低気圧(おんたいていきあつ、英語: extratropical cyclone, mid-latitude cyclone)は、相対的に軽い暖気が上方へ、重い寒気が下方へと移動する際に解放される位置エネルギーによって発達する低気圧のことである。
- ^ 鈴木和史「台風の温帯低気圧化における衛星画像の特徴」(PDF)『気象衛星センター技術報告』第38号、気象庁、2000年3月。ISSN 0388-9653。 NCID AN00331581 。2015年10月7日閲覧。
温帯低気圧
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詳細は「温帯低気圧」を参照 2つの気団が接するところには、前線ができる。この前線に上空の傾圧不安定波の谷部が西からさしかかると、低気圧が発生し、低気圧の前後において前線活動が活発になる。このような低気圧を温帯低気圧という。 大局的に見ると、温帯低気圧は高温な赤道地域と低温な極地域の気温差によって生ずるものである。赤道と極の気団を分ける「寒帯前線帯」に発生し、両気団の温度差によって発達し、結果として低緯度の高温の空気を極方面に引き上げ、高緯度の低温の空気を赤道方面に引き下ろして、地球の温度分布を均等にする効果を上げている。北半球においては寒候期には大陸と海洋の温度差が非常に大きくなるため、シベリアの東側に位置するアリューシャン列島からベーリング海にかけてと、北米大陸東側とグリーンランドの南側に当るアイスランド付近では、西或いは南西から進んできた温帯低気圧が発達しては停滞する事が繰り返され、定常的な低圧部となる。南半球では、南極周辺で同様の現象が起こるが、南極大陸は年間を通じて低温であり、周辺に目立った大陸が無いので、全域で1年中温帯低気圧の発達が著しく、南緯40度から50度付近は、航海者から「暴風圏」と呼ばれる荒天が続く。発達した温帯低気圧の規模は非常に大きくなり、1000hPaの等圧線の半径が1000kmを越える事も珍しくないが、気圧傾度は比較的ゆるいため、域内の最大風速も後に述べる熱帯低気圧ほど強くなく、40m/s以上になる事はほとんどない。 温帯低気圧による最低気圧の世界記録は、1993年1月10日、イギリスとアイスランドの間の北大西洋上で、天気図解析により決定された915hPa(あるいは912hPaとも)である[要出典]。 日本に影響する低気圧は、中国・東シナ海で発生し、日本列島を西南西から東北東方向に横切り、三陸沖からアリューシャン列島あたりで最盛期に達し、その後進路が不定になって停滞したりアラスカ方面に進む事が多い。冬季には本州の南岸沿いを進む南岸低気圧が関東など太平洋側に雪を降らせることがある。 熱帯低気圧が北上して前線が生じた上で温帯低気圧に変わることがある。ただし、逆に温帯低気圧から熱帯低気圧に変わることはほとんど無い。温帯低気圧と衰退期の熱帯低気圧とでは構造は確かに類似しているが、発生地域が異なる上、気候にも影響があるため、熱帯低気圧が温帯低気圧に変わることはあっても、温帯低気圧から熱帯低気圧に変わることは無いのである。天気図上は、(冠のない)低気圧が熱帯低気圧に変化(発達)することがあるが、温帯低気圧からの変化ではない。このような熱帯地域で発生する低気圧・低圧部のように温帯低気圧でも熱帯低気圧でもない低気圧も存在し、90W等の番号が付与されることがある
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