きほうかん‐すいじゅんき〔キハウクワン‐〕【気泡管水準器】
気泡管水準器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 19:56 UTC 版)
気泡管水準器は、金属製あるいは樹脂製のケース(フレーム)内に一定の角度で取り付けられた気泡管(アルコールやエーテルなどの液体と一つの気泡が封入されたガラス製密閉容器)を利用した水準器である。気泡管には複数の標線(基準線)と呼ばれる線が入っており、物体の一定面にフレームを当てたときに、気泡管の中の気泡の位置が最も内側の標線の間の中央にあれば、その面は水平または鉛直に対して平行であることになる。 フレームに対して取り付けられている気泡管の角度によって、その気泡管で測ることが可能な角度が決まる。一般的には水平と垂直の2本または、水平と垂直に45°を加えた3本の気泡管を備えたものが多いが、土木工事向けに水平と垂直に30°45°60°の気泡管も備えた気泡管が5本のものや、屋根工事向けに気泡管を任意の角度へ可変できるスラント機能付のものも市販されている。気泡管の曲率を大きくして多数の標線を付けて緩勾配角度を測れるものもあるが精度は低い。 単体の水準器として広く市販されているほかに、使用のたびに水平定置と確認を要する測量器械、移動式クレーン、高所作業車、建柱車、杭打機、衛星中継車などには高感度かつ高精度な気泡管水準器が組み込まれている。
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