機略戦理論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/24 03:20 UTC 版)
「ジョン・ボイド (軍人)」の記事における「機略戦理論」の解説
ボイドは退役後、孫武や宮本武蔵、カール・フォン・クラウゼヴィッツ、アントワーヌ=アンリ・ジョミニ、カール・マルクス、ウラジーミル・レーニン、毛沢東など著名な軍事著作家の著作や、古代から現代までの戦史について研鑽を重ねた。この成果として創出されたのが機略戦(機動戦闘, Maneuver warfare)理論である。これは、#勝敗論において提唱されたOODAループ理論を中核として、『孫子』のコンセプトを導入した作戦術・戦術レベルの軍事理論であった。 「機動戦#機略戦」も参照 ボイドの機略戦理論の影響を受けたのは、空軍よりは、むしろアメリカ陸軍とアメリカ海兵隊であった。ボイドは自ら、バージニア州のクアンティコ海兵隊基地に赴き、基礎課程で年に数回の講義を行なった。1988年、アルフレッド・グレイ海兵隊総司令官は、ポール・ヴァン・ライパー少将に対して、機略戦理論を最重視するよう指示した上で海兵隊指揮幕僚大学教育部長を発令した。そして1990年には、この方針を踏襲して、海兵隊大学内に海兵隊大学校(MCWAR)が創設された。1991年の湾岸戦争においては、ボイドの薫陶を受けた多くの将兵が、機略戦理論を実戦に応用した。
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