日本特産種
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 14:06 UTC 版)
辛味の強い品種に、鷹の爪、八房、伏見辛などがある。辛味がほとんどない種の代表がシシトウと通称されるシシトウガラシで、京野菜の伏見とうがらし、万願寺とうがらしなどが有名である。 万願寺とうがらし京都府舞鶴市の特産種で、京野菜の一つ。果実は全長10 cm以上になる大型で、果肉に厚みがあり、甘味がある。伏見甘長とうがらしとカリフォルニアワンダーとの交配種。 伏見とうがらし(伏見甘長とうがらし)京都市伏見地区の特産で、京野菜の一つ。果実は細くて全長15 cmと細長く、軟らかくて辛味がない。葉は葉唐辛子として佃煮などにして食べられる。 甘とう美人 - 果実の長さ15 cmで、やさしい辛味で軟らかい品種。草勢があり分枝の発生が多く、多収穫できるF1品種で、辛味果の発生は比較的少ない。 田中とうがらし(田中ししとう) - 甘味種で濃い緑色が特徴。明治初期から京都府愛宕郡田中村(現:京都市左京区田中)でつくられていたというシシトウガラシの一種。 かぐらなんばん - 辛味種で、新潟県長岡市の伝統野菜。15世紀に入ってきた南蛮の原種に近いといわれ、形がピーマンに似ている。果しんとわたが辛く、外皮は甘い。 大和とうがらし - 甘味種で、奈良県(旧大和国)南部の伝統野菜。「紫とうがらし」ともいわれ、加熱すると紫色が淡黄緑色に変化する。多収穫できる固定品種で、実の長さは5 cmで肉厚。 篠しし唐がらし - シシトウの一種で、実は長さ14 cmほどで、黒に近い緑色で、肉厚でしっかりしている。 ひもとうがらし - 鉛筆ほどの細さと長さを持つ甘味種。実は濃緑色で、皮が軟らかく、甘味が強い。 土佐ししとう - 高知県(旧土佐国)南部の海岸地域の農家で栽培されきたシシトウガラシの伝統品種。実は全体に細長く、果頂部は獅子頭状ではなくスマートな形をしている。 あじめコショウ - 岐阜県中津川市福岡地区の伝統野菜。細長い見かけが、地元の川に生息する魚類アジメドジョウに似ていることから、こう呼ばれる。辛味が強く、味噌や砂糖、みりん、青じそとともに炒めて辛味噌をつくる。
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