恒星概要
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/12/19 16:53 UTC 版)
KIC 4862625系は、スペクトル分類がF型のKIC 4862625Aa、M型のKIC 4862625Ab、G2型のKIC 4862625Ba、M2型のKIC 4862625BbとPH1によって構成されている。AaとAb、BaとBbがそれぞれの重心を公転しており、Aの連星の重心を中心にPH1は公転している。AとBそれぞれの連星は、およそ1500億km(1000AU)離れているが、重力的に結合していると考えられている。 それぞれ太陽と比較して、Aaは1.759倍、Abは0.422倍の直径を持つ。これはそれぞれの恒星のトランジットから求められた。地球から見ると、AbはAaの手前を完全に通過するが、AaはAbを半分程度隠す程度しか通過しない。質量は公転周期から、Aaが1.384倍、Abは0.386倍と求まっている。BaとBbは正確にはわかっていないが、Baは約0.99倍、Bbは約0.51倍であると推定されている。AaとAbは2609万km(0.1744AU)とかなり近い軌道を公転しており、公転周期はほぼ20日である。これに対し、BaとBbは90億km(60AU)とかなり離れていると推定されている。このため、AaとAbは1個の恒星に見えるが、BaとBbは望遠鏡で分離して見える。KIC 4862625全体の明るさはほぼAaで占められており、Bの連星系は2.5%程度の明るさしかもっていない。AbとBbはどちらも赤色矮星であるため、実質Aaが大部分であり、残りの大部分はBaの明るさである。
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