局在
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/19 17:40 UTC 版)
「主要組織適合遺伝子複合体」の記事における「局在」の解説
MHCクラスI分子はほとんど全ての有核細胞および血小板の細胞表面に発現するが、発現の程度には差異がある。甲状腺、副甲状腺、下垂体の内分泌細胞や膵臓ランゲルハンス島、胃粘膜、心筋、骨格筋、肝細胞では発現が弱く、中枢神経,末梢神経には発現がない。また、精子細胞は精巣にある間はMHCクラスI分子を発現しているが、精巣上体(副睾丸)に移動すると発現がなくなる。 悪性腫瘍においても、さまざまな悪性腫瘍で16〜50%程度にMHCクラスI分子の発現の低下・欠失がみられる。さらに、原発巣よりも転移巣において発現低下・欠失の頻度が高く、MHCクラスI発現は腫瘍の予後,免疫治療の効果等と関連することから,MHCクラスI分子の発現低下・欠失により腫瘍細胞は免疫監視機構から逃避していると考えられている。
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