小金井の桜
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/28 23:37 UTC 版)
1737年(元文2年)、幕府により玉川上水堤にヤマザクラが植樹された。苗木は、奈良県吉野山と茨城県桜川から取り寄せたという。明治時代、三好学の調査によりヤマザクラ変種が多数確認されるなど日本古来の桜であるヤマザクラの貴重な領域として、1924年(大正13年)に史蹟名勝天然紀念物保存法により「小金井桜」として名勝に指定された。毎年春には観桜客でたいへん賑わい、明治天皇をはじめ皇族も見物に訪れるほどで、1889年(明治22年)に開業した甲武鉄道も、名勝指定に合わせて花見シーズンに仮乗降場を設けている(後の武蔵小金井駅)。 しかし、戦後の交通量増加に対応するため1950年代に五日市街道が拡幅整備され桜並木も衰え、かつての「桜の名所」の面影は薄れ、交差点の名称などに名残を残すのみとなった。これと入れ替わる様に小金井公園が整備開園(1954年)し、桜をはじめとする樹木も多く移植・植栽され新たな桜の名所となった。1988年(昭和63年)には林弥栄により新品種『小金井薄紅桜』が園内で発見されている。
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