和式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/14 10:59 UTC 版)
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和式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 15:30 UTC 版)
和式の便器は日本に古くから存在する。特に陶器で作られるようになったことから巨大なスリッパのような形をしていて、先端の丸みを帯びた突起部分は金隠し(きんかくし)と呼ばれる。足を便器の左右にそれぞれ平行に置き、便座がないためそのまましゃがんだ姿勢で用を足す。古いものは穴の開いた汲み取り式のものが一般的であり、定期的にバキュームカーに汲み取ってもらう必要があったが、水洗式が登場してから汲み取り式は減少した。 汲み取り式の場合、汚物が下の便槽に筒抜けになっており、貯蔵された汚物の臭いで便所がくさくなるため、便器に蓋をしたり排気口を作ってファンによって屋外へ送風するなどの対策が取られる場合がある。また古くから怪談話にも用いられ、便器の穴から手が出てきたり穴の中に人がいたりといった話などがよく知られる。 和式便器は平面床に埋め込んで施工される一般の和式便器と和式便器を一段(20~30cmほど)高くした床に設置し、便器後部を段違い部に張り出させて男子小用を兼ねる両用便器(兼用便器、段差式とも呼ばれる)が存在し、後者は小便器の設置空間が取り難い日本の住宅環境もあり、一般住居で広く採用された。 洋式と比べた場合の和式の利点としては 清掃が容易(便器を床に面一施工した場合、床洗いした清掃時の汚れた水を直接便器に流し込める) 便器そのものの価格と設置費用が安い 糞が1次的に溜まる槽を浅く作ってあるので、排便時に水が跳ねにくい 1回ごとの洗浄水の必要量が少ない(ただし、最近では和式よりも少ない水量で洗浄できる節水型洋式便器も出回っている) 便座への接触がないため清潔 な印象を与える(ただし洋式の該当箇所も参照) 排泄時に長時間しゃがむことで下半身への肉体的負担を受けるため、利用者の占有する時間が短くなる(そのため、駅や公園など大半の公衆便所でいまだに和式のみが採用されていることが多い) といった点がある。しゃがみこむ姿勢は骨盤底筋群の発達を促し、特に高齢女性にとっては尿漏れを予防できるとする意見がある、背筋を直立させる姿勢のため直腸からの便の排出がしやすい、痔瘻・痔核にも優しい、とする意見もある(ただし、洋式の方が優しいとする意見の方が多い)。 尿や便(特に便)の状態を目視確認しやすい。 和式の欠点としては 糞が1次的に溜まる槽を浅く作ってあるために悪臭が強いことがある(この悪臭は小用レバーを使って糞を早めに2次槽に落とすことである程度は軽減できる)。 完全に便器を埋め込んでしまうため、詰まりが発生してその障害が除去できない場合、便器を取り壊して撤去しなければならず、その間便所は使用不可能となり多額の費用もかかる。 排泄で便器や便器の周囲が汚れやすくなるため、見た目が不衛生な印象を与える。 洗浄時に水跳ねが発生しやすい。温水洗浄便座との相性も悪い。 しゃがみこむ姿勢は身体障害者や高齢者がその姿勢を保つのには肉体的に大きな負担がかかる。 鍵をかけ忘れる、鍵が壊れているなど何らかの理由で用便中に扉を開けられた場合、尻を見られた者も、見てしまった者も、洋式便器の場合に比べて相当な精神的苦痛を受ける。
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