有機合成化学
合成計画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/04 03:29 UTC 版)
有機合成化学では新規化合物を導出する合成計画や、より合理的かつ効率的な合成計画を導出する方法論が研究対象となる。すなわち有機合成化学では目標化合物が存在していて、それを合成する手法をあるいはそれに付随する概念が研究対象となる。その合成手法の完成形として、一般的あるいは入手可能な単純な化合物から出発して合成困難な化合物へと至る一連の化学反応のプロセスが合成計画として立案される。 合成計画では化合物の一部分に着目し、その部位に対してある化学反応を適用することにより官能基変換や置換基の導入を行うのであるが、実際には化合物全体が反応条件にさらされるので、適用した化学反応が着目点以外の部位に対しても影響する可能性がある。また、合成計画のプロセスを入れ替えると、それによってプロセスの各段階での置換基や中間体の構造は変化する。したがって、目的の部分に対して化学反応が作用するように合成計画の各段階は良く吟味する必要がある。
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