古典風とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 趣味 > 短編小説作品名 > 古典風の意味・解説 

古典風

作者太宰治

収載図書太宰治全集 3
出版社筑摩書房
刊行年月1988.10
シリーズ名ちくま文庫

収載図書太宰治全集 3
出版社筑摩書房
刊行年月1989.10

収載図書ろまん灯篭 改訂版
出版社角川書店
刊行年月1998.6
シリーズ名角川文庫クラシックス

収載図書太宰治全集 4 小説
出版社筑摩書房
刊行年月1998.7

収載図書大活字版 ザ・太宰治全小説全二冊 下巻
出版社第三書館
刊行年月2006.10


古典風

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/11 13:55 UTC 版)

古典風」(こてんふう)は、太宰治短編小説

概要

初出 『知性』1940年6月号
単行本 女の決闘』(河出書房、1940年6月15日)
執筆時期 1940年4月下旬頃完成(推定)[1]
原稿用紙 31枚

本作品は、1937年(昭和12年)10月から12月の間に書かれた未発表の旧稿を書き改めたものである。旧稿のタイトルは「貴族風」といった[1]。妻の美知子は「本文は構成を換え、用語を改めているが総枚数は新旧同じで、大きい改作はされなかったようである」と述べている[2]

あらすじ

美濃十郎が酔いしれて帰宅すると、家の中はざわめいていた。部屋には母がひとり離れて坐っていて、それと向い合って召使いのものが5、6人、部屋の一隅に座っていた。

「あなたは、私のペーパーナイフなど、お知りでないだろうね。銀のが。なくなったんだがね」と問われ、十郎は「存じて居ります。僕が頂戴いたしました」と答える。十郎は伯爵美濃英樹の嗣子である。

夜が明けると枕もとに小さい女の子がうつむいて立っていた。このごろ新しく雇いいれた下婢に相違なかった。名前は知らなかったが、「ばかなやつだ」と意味なく叱咤した。ペーパーナイフを盗んだのは果たしてその下婢であった。

尾上てるは、浅草のある町の三味線職の長女として生れた。てるが13歳の時、父は大酒のために指がふるえて仕事ができなくなり店は崩壊する。18歳になって、向島の待合の下女をつとめ、そこの常客にだまされ、ナフタリンを食べて死んだふりをして見せた。5年ぶりで生家へ帰った時、店は勘蔵という腕のよい実直な職人を捜し当て、回復しかけていた。てるはお得意筋の口添で奉公先がきまった。美濃伯爵家である。

てるは奉公に来て二日目の朝、庭先で十郎の手帖を一冊拾う。十郎のいわば悪魔のお経が、てるの嫁入り前の大事なからだに悪い宿命の影を投じる。

雨降る日、十郎が書斎で書きものをしていると遊び仲間の詩人が現れた。十郎は自分の労作を読み始める。カリギュラの妹のアグリパイナと、彼女とブラゼンバートの間に生まれたネロは、カリギュラの命により、南海の一孤島に流される。カリギュラが臣下に葬られると、カリギュラの叔父のクロオジヤスがその後を継いだ。クロオジヤスは二人への赦免の書状に署名をなす。

脚注

  1. ^ a b 『太宰治全集 第3巻』筑摩書房、1989年10月25日、438-440頁。解題(山内祥史)より。
  2. ^ 津島美知子「旧稿」 『回想の太宰治』講談社講談社文芸文庫 ; つH1〉、2008年3月、267頁。ISBN 9784062900072 

関連項目

外部リンク


「古典風」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

','','','','','','','','','','','','','','','','','',''];function getDictCodeItems(a){return dictCodeList[a]};

すべての辞書の索引

「古典風」の関連用語











古典風のお隣キーワード
検索ランキング
';function getSideRankTable(){return sideRankTable};

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



古典風のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの古典風 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS