だざい‐おさむ〔‐をさむ〕【太宰治】
太宰治
太宰治
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 04:28 UTC 版)
小説家。三島は〈太宰のもつてゐた性格的欠陥は、少なくともその半分が、冷水摩擦や器械体操や規則的な生活で治される筈だつた。生活で解決すべきことに芸術を煩はしてはならないのだ。いささか逆説を弄すると、治りたがらない病人などには本当の病人の資格がない〉と批判し太宰嫌いを公言していたが、〈氏は私のもつとも隠したがつてゐた部分を故意に露出する型の作家であつた〉とも述べていたように、両者には相通ずる性質も見られ、没落貴族を通して戦後批判をモチーフとした類似点や(『斜陽』と『宝石売買』)、普通の人間生活からの疎外感を持つ主人公(道化と仮面の人物)を視点として語る作品(『人間失格』と『仮面の告白』)などがあり、戦後的な世界秩序への反逆として作者自身が死(心中、自殺)へ向かっていく共通性が挙げられるが、自死を「処世術みたいな打算的なもの」と、あえて小説家の苦悩の演出かのように表白してみせる自己劇画的な太宰と、「官能的な美」を表現する「様式」「芸術的・創造的行為」として自死を捉えた三島には、大きな隔たりがあることも指摘されている。
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