半規管
三半規管
半規管
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/26 16:33 UTC 版)
詳細は「三半規管」を参照 半円周状の管で、一側の内耳に3つある。骨迷路を骨半規管 (semicircular canal)、膜迷路を膜半規管 (semicircular duct) と呼び区別するが、医学書などでは膜半規管を単に半規管ということがある。3つの半規管それぞれの名称は前半規管、外側半規管(水平半規管)、後半規管である(骨迷路と膜迷路を区別する日本語名はない)。前半規管、外側半規管(水平半規管)、後半規管それぞれが角加速度を感受する。それぞれの半規管含む面は互いに垂直である。 それぞれの膜半規管の両端は前庭の卵形嚢につながる。両端のうち一方は膨隆しており、この部分は膨大部 (ampulla) と呼ばれる。この内がわに角加速度を感受する装置があり、膨大部稜という。 膨大部稜のしくみは概ね次のとおりである。膨大部の壁に有毛細胞がならんでいる。有毛細胞の毛は半規管の内がわを向いていてゼラチン状の物質(クプラという)に覆われている。頭に角加速度が生じると半規管にも角加速度が生じるが、慣性の法則により内リンパはとどまろうとするので相対的に逆向きの流れが生じる。その結果、有毛細胞の毛が刺激され、その刺激が神経から脳に伝えられ角加速度を感じるようになっている。例えば、頭部が右に回り始めると当然、半規管も右に回り始める。しかし、内リンパはその場にとどまろうとするので、半規管からみると内リンパが左回りに流れ始めるようにみえる。その流れが有毛細胞の毛を刺激し、角加速度を感じるのである。 前述のとおり、3つの半規管は互いに垂直である。このため、どの方向の角加速度でも感受することができる。
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