共存戦略
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/25 08:11 UTC 版)
「デジタルコンパクトカセット」の記事における「共存戦略」の解説
DCCは1992年に蘭フィリップス社と日本の松下電器産業(現:パナソニック)が共同で開発した。一方で、日本のソニーもMDを同年に開発している。 2つの陣営の3社は、ほぼ同一の市場に向けた2つの異なる規格による製品群を送り出すことで、自らが敗者となることを恐れた。3社は可能ならば両規格が共存することを望み、最悪でもいずれか片方が絶対的な敗者となる危険性を避けるために、当初から3社によって2つの規格を共同ライセンスしていた。MDとDCCのいずれが普及するかに関わらず、フィリップス、松下、ソニーは共同ライセンスすることで、莫大なライセンス料の支払いという意味での敗者になることを避けた。 これにより両陣営は、市場で競争を演じることもなく、DCC陣営だった松下とフィリップスの2社が、市場が選んだMDをすんなりと採用したことで、DCCは消えて行った。
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