中医学と性養生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/17 20:44 UTC 版)
歴史的に道教と関連しながら発展してきた中医学は現代医学とは異なる生命観、医療観を持っている。病気を治療する「治療医学」に加えて、病になる前の段階で治療すべきであるという予防を主体とした「未病を治す」医学思想を主張してその特徴の一つに挙げている。それは養生(生を養う)を行うことで自然と調和した生活を送り、年齢に見合わない老化を防ぎ寿命を全うすることを目的とする。具体的方法は、一つ目は医食同源という言葉のある「食養生」で、食物から得られるものは、精になり気となって体を巡りながら身心を形づくり保養するため、この食事の摂り方を改善するものである。二つ目は「気功」であり、一定の動作を伴った功法などによって気血の流れを改善し身心の好調を保つ方法である。そして三つ目が「性養生」で、中医学では性生活と健康との関係を重視しており、理にかなった性生活は身心を健康に保つが、誤った性生活は精を浪費し、気を消耗して、健康を大きく損ねるとされる。それを防ぐための技法や精の衰えを防ぐ漢方薬などの手段を持っている。
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