三環系抗うつ薬とは? わかりやすく解説

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三環系抗うつ薬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/03 02:57 UTC 版)

最も初期の抗うつ薬であるイミプラミン三環式化合物である。
三環系抗うつ薬(TCA)の作用機序

三環系抗うつ薬(さんかんけいこううつやく、: Tricyclic Antidepressants, TCA)は、抗うつ薬の種類の一つで初期のもので、化学構造中にベンゼン環を両端に含む環状構造が3つある三環式化合物であることを共通の特徴とする。

三環系抗うつ薬は、ノルアドレナリンセロトニンなどの神経伝達物質に関与する神経細胞受容体に作用し、遊離するノルアドレナリン、セロトニンを増やす(正確には神経細胞による再取り込みを阻害する)働きをする。また、臨床効果が現れるのに飲み始めてから1~2週間はかかる。一般に、選択的作用が比較的低い。副作用(主に口渇便秘吐き気排尿困難など)を伴う場合がある。

三環系抗うつ薬では、鎮静的な副作用が多いものがあり、また過剰摂取した際の死亡率が高い[1]四環系抗うつ薬も三環系に近い時代に開発されたものである。

日本うつ病学会のうつ病の診療ガイドラインでは、緊急入院を要する重症例ではTCAが有効性に勝るのではないかと言う専門家の意見がある[1]

薬剤名

「一般名(商品名)」という形式で、具体的薬剤を列挙する。

第1世代三環系抗うつ薬

第2世代三環系抗うつ薬

議論

出典

  1. ^ a b 日本うつ病学会、気分障害のガイドライン作成委員会『日本うつ病学会治療ガイドライン (pdf)』(レポート)(2012 Ver.1版)、2012年7月26日、28-30頁。

関連項目


三環系抗うつ薬(TCA)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/08 15:31 UTC 版)

抗うつ薬」の記事における「三環系抗うつ薬(TCA)」の解説

詳細は「三環系抗うつ薬」を参照 もっとも古い抗うつ薬1950年代登場した。これらのセロトニンやノルアドレナリンの再取り込み阻害が後に発見され改良つながっていった。三環系抗うつ薬の第1世代としてはアミトリプチリントリプタノールラントロン)、イミプラミンイミドールトフラニール)、クロミプラミンアナフラニール)、トリミプラミン英語版) (スルモンチール)、ノルトリプチリンノリトレン)。三環系抗うつ薬の第2世代としてはアモキサピンアモキサン)、ドスレピン英語版)(プロチアデン)、ロフェプラミン英語版)(アンプリット)が知られている。 初期抗うつ薬であるが使われ続けているである。その理由としては、有効性という点では新規抗うつ薬優っているとは必ずしも言えず、抗コリン作用をはじめとした多く副作用存在するが、緊急入院患者のような重症では有効性が高い可能性があるという見解があるためである。特徴としては三級アミン二級アミン比べると、鎮静作用抗コリン作用強く起立性低血圧起こしやすい。鎮静作用と体増加作用ヒスタミンH1受容体対す親和性相関している。起立性低血圧はアドレナリンα1受容体との親和性相関している。またTCA内服中断後、1週間体内にとどまると考えられている。危険な副作用としてはキニジン作用といわれる心臓障害がある。 イミプラミンイミドールトフラニール最初に作られTCAである。アミトリプチリン よりも抗コリン作用鎮静作用が弱いがノルトリプチリンよりは強い。起立性低血圧比較少ない。 アミトリプチリントリプタノールラントロン抗コリン作用鎮静作用が最も強いTCAである。若年者入眠障害がある患者好まれる傾向がある。就寝前に多く飲ませることが多い。 クロミプラミンアナフラニールセロトニン再取り込み阻害作用が強い。痙攣がおこる頻度が他のTCAよりも強いため、抗痙攣作用の強い抗不安薬併用することが多い。注射薬があるため、うつ病による不穏焦燥に対して3時程度で25mgを点滴静注することもある。 ノルトリプチリンノリトレンセロトニンよりもノルアドレナリンの再取り込み強く抑制する焦燥感起こすことが少ない。有効治療量の幅が狭く処方難しい。 アモキサピンアモキサン第二世代TCAであり、副作用、特に抗コリン作用軽減されている。他のTCAよりも効果発現早いといわれている。

※この「三環系抗うつ薬(TCA)」の解説は、「抗うつ薬」の解説の一部です。
「三環系抗うつ薬(TCA)」を含む「抗うつ薬」の記事については、「抗うつ薬」の概要を参照ください。

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