ルピー記号
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/18 15:47 UTC 版)
ルピー記号(るぴーきごう)は、通貨ルピーで使用される通貨記号である。「₨」の「Rs」で示す記号を用いることが多い[注釈 1]。
地域や言語によって異なる記号が用いられる。
インド・ルピーの記号についても、2010年7月15日に新たな記号「₹」が定められた[1]。これは、デーヴァナーガリーの「र」 (ra)と、ラテン文字の「R」を基にして作られた。
符号位置
Unicodeの U+20A8 ₨ に収録されている「ルピー記号 (rupee sign)」は、レガシー標準との互換性のためだけに収録された互換文字であり[2]、それ以外の用途での使用は好ましくない。その代わりに、正規化文字の「Rs」(ふつうの「R」と「s」)[2]を使う。
記号 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 名称 |
---|---|---|---|---|
₨ | U+20A8 | ‐ | ₨ ₨ | ルピー記号 |
৲ | U+09F2 | ‐ | ৲ ৲ | ベンガル文字ルピーマーク |
৳ | U+09F3 | ‐ | ৳ ৳ | ベンガル文字ルピー記号 |
૱ | U+0AF1 | ‐ | ૱ ૱ | グジャラート文字ルピー記号 |
௹ | U+0BF9 | ‐ | ௹ ௹ | タミル文字ルピー記号 |
꠸ | U+A838 | ‐ | ꠸ ꠸ | 北インド文字ルピーマーク[注釈 2] |
₹ | U+20B9 | ‐ | ₹ ₹ | インド・ルピー記号 |
රු | U+0DBB U+0DD4 | ‐ | රු රු | スリランカ・ルピー記号[注釈 3] |
ரூ | U+0BB0 U+0BC2 | ‐ | ரூ ரூ | スリランカ・ルピー記号[注釈 3] |
脚注
注釈
出典
- ^ “Cabinet approves new rupee symbol”. Times of India. (2010年7月15日) 2010年7月15日閲覧。
- ^ a b UnicodeData.txt
ルピー記号
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/25 15:18 UTC 版)
2009年3月にインド政府はルピー記号のデザイン公募を発表。2010年予算審議の際ムカージー財務大臣は「新しい通貨記号はインドの文化的特徴を表すものになるだろう」と述べた。最終的に5案に絞られ、2010年7月に内閣がインド工科大学出身のデザイナー、クマル案の「₹」に決定し発表した。 新通貨記号は、デーヴァナーガリー文字の「र」とローマ字の「R」の縦棒を除いたものの合成。2本の横棒がインド国旗の三色の横縞を引喩するとともに、「=(イコール)」記号として国内の経済格差を縮小させようとする国家目標をも示している。インド政府としては、発表後6ヶ月で国内に浸透させ、その後18ヶ月から24ヶ月で国際的にも浸透させる狙いである。これまでルピーを示す記号としては、通常「Rs.」「Re.」「रू」などが使われていた。 なお、この新しいルピーの記号であるが、インドの伝統的な思想「ヴァーストゥ・シャーストラ」では「首をかき切る」ような形をしているとされ、これが2010年以降のインドの経済の停滞を招いていると一部で批判がある。
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