グルナッシュ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/29 12:52 UTC 版)
グルナッシュ | |
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ブドウ (Vitis) | |
色 | 黒 |
別名 | ガルナッチャ ガルナッチャ・ティンタ アラゴネス カンノナウ |
原産地 | スペイン・アラゴン州 |
主な産地 | コート・デュ・ローヌ南部 ラングドック・ルーション スペイン サルデーニャ |
VIVC番号 | 4461 |
グルナッシュ(仏:Grenache)はスペイン北東部アラゴン州原産地の赤ワイン用ブドウ品種。スペインではガルナッチャ(西:Garnacha)、ガルナッチャ・ティンタ、アラゴネスといった別名があり、イタリアのサルデーニャ島ではカンノナウとも呼ばれる。白ブドウであるグルナッシュ・ブランやグルナッシュ・グリは本種の変種である。
栽培
晩熟な品種であり、温暖かつ乾燥した環境に適合する[1]。樹勢が強いため、高品質のワインを作る場合は収量制限が行われる[2]。糖度が非常に上がりやすい品種であるため、できあがったワインのアルコール度数は高くなりやすい[3]。
生産地域
フランス
南フランスに位置するコート・デュ・ローヌ南部では赤ワイン・ロゼワインを造るうえでの主要品種としてシラーやムールヴェードルなどの品種とブレンドされて用いられる[1]。また、同じく南フランスのラングドック・ルーション地方やプロヴァンス地方でも赤ワイン・ロゼワインにブレンドされて用いられる[1]。
ルーション地方などで造られるヴァン・ドゥー・ナチュレルを造る際にも多用される[4]。
スペイン
スペインにおける黒ブドウ品種としては、ガルナッチャはテンプラニーリョに次いで第2位の栽培面積がある[1]。アラゴン州のほか、ナバーラ州やカタルーニャ州で栽培されており[1]、カタルーニャ州の高級ワイン産地であるプリオラートでもガルナッチャが主要な品種として用いられている[2][5]。
イタリア
カンノナウの名前でサルデーニャ島で多く栽培されている。近年の研究のなかには、この品種の原産地がサルデーニャ島であることを支持するものもある[2]。
その他の地域
アメリカやオーストラリア、南アフリカなどでも温暖な地域で栽培されている[3]。
ワインのスタイル
グルナッシュはタンニンや酸が少ないため、それを他の品種で補いバランスをとることを目的としてブレンドされることが多い[2]。特に、ローヌ南部で多くみられるグルナッシュ・シラー・ムールヴェードルのブレンドは、各品種の頭文字をとってGSMと呼ばれている[3]。スペインではテンプラニーリョやカリニャンとブレンドされる[2]。タンニンと酸が少ないという特徴は熟成にも不向きであるが、ブレンドにより熟成のポテンシャルが増すため、長期熟成に耐える高品質なワインも産出される[1][2]。
出典
- ^ a b c d e f “ブドウ品種を知ろう!グルナッシュ”. ENOTECA Online. 2024年12月29日閲覧。
- ^ a b c d e f g “グルナッシュとは?~人気急上昇中の黒ブドウ!完全攻略”. アカデミー・デュ・ヴァン. 2024年12月29日閲覧。
- ^ a b c “ガルナッチャ(グルナッシュ)”. SANTORY. 2024年12月29日閲覧。
- ^ “V.D.N.(ヴァン・ドゥー・ナチュレル)とは?”. ENOTECA Online. 2024年12月29日閲覧。
- ^ “プリオラート産赤ワインの特徴とは?”. The Okura Tokyo. 2024年12月29日閲覧。
関連項目
固有名詞の分類
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